ボクシング界の新たな歴史を振り返る
2023年のボクシング界を震撼させた一戦、その名は堤聖也と比嘉大吾の戦い。WOWOWの新番組『エキサイトマッチSP』で、両者がその激闘を振り返る様子が放送される。この特別企画は、5月5日(月・祝)午後9時から放送・配信されるが、視聴者にはぜひとも注目してほしい。
歴史に残る一戦
2月24日、東京の有明アリーナで行われたWBA世界バンタム級タイトルマッチは、ダウンの応酬で最終的には引き分けに終わった。この試合は両者の進化を証明し、特に高校時代からの友人関係がいかに影響を与取ったかを示すものであった。堤が「ダウンを奪い返したけれど、大吾は立ち上がってくると思った」と語れば、比嘉も「自分で言うのもなんですが、いい試合でしたね(笑)」と素直に振り返る。
古豪の再戦
堤は熊本生まれ、比嘉は沖縄育ち。両者は高校時代の九州大会で二度対戦しており、その際はすべて堤が勝利を収めている。それから数年後、プロとしての道を歩み続け、2020年には再び相まみえ、その結果は引き分けだった。これを踏まえ、今回の再戦が全世界を舞台に行われることに両選手とも特別な感慨を抱いていた。「再戦の舞台が世界戦というのは最高だと思った」と語る堤に、比嘉も「受けてくれてありがとうございます!」と笑顔を見せた。
テクニカルな戦い
試合は意外にも静かな立ち上がりを見せた。序盤から比嘉が左ジャブを巧みに使い主導権を握る。一方、堤もその技術を警戒しつつ、ペースをつかもうとする。しかし4回目、偶然のバッティングで堤の右目上が切れ、試合に影響を及ぼすこととなった。この怪我を負った堤は、痛みと戦いながらも相手の攻撃に立ち向かう。
9回の劇的な瞬間
試合が進む中、9回に運命的な瞬間が訪れた。比嘉の強力な左フックが堤を捉えダウンを奪う。しかし、堤も運命に負けず、意地を見せて反撃。比嘉が倒れる瞬間、「俺が倒れてから盛り上がったじゃないですか」と振り返る比嘉の言葉からも、試合の迫力が伝わる。不意のダウンの応酬で試合はさらに盛り上がり、結果は114対114のドローに終わった。
今後の展望
試合後、両選手は再び連絡を取り合い、食事を共にして試合の振り返りを楽しんだという。引き分けに終わった堤は、暫定王者との団体内統一戦が義務付けられており、その強打者との戦いに向けて心を準備している。一方、比嘉は今後についてはノーコメントとしつつ、次なる目標は見据えている様子だ。日本ボクシング界の動向から目が離せない。
放送情報
ぜひともWOWOWの『エキサイトマッチSP』を見逃さないでほしい。堤聖也と比嘉大吾の激闘を、臨場感あふれる映像とともに振り返るこの特別番組では、様々な視点からの解説が期待される。両雄が築いた偉業を、ぜひその目で確かめてほしい。