FAXは本当に古いのか?デジタル化後の現場実態に迫る
株式会社ベルテクノスが運営する法人向けOA機器サービス「OFFICE110」による調査から、意外なデジタル化の実態が明らかになりました。この調査は2022年12月7日から2026年2月28日までの間に寄せられた851件の新規問い合わせについて、FAX機能に関する相談傾向を分析したものです。
調査の結果、全体の約9%にあたる77件がFAXに関する相談であり、デジタル化が進む中でも依然としてFAX機能の確認が必要とされていることがわかりました。
企業と業界の実情
実際の問い合わせ内容は多岐にわたり、「FAX付きの複合機を探している」「現在のFAX番号を引き続き使用できるかの確認」「FAXを紙ではなくデータで受け取りたい」といった内容が見受けられました。特に、医療や福祉、専門サービス、不動産、製造、卸売などの業界では、契約や発注に関する書類をFAXでやり取りする必要が残っているケースが多いのです。これらの業界の慣習から、完全にFAXを排除するのは難しい現状があります。
一方で、FAX機能が必要であっても、全てを紙で出力する必要はありません。受信したFAXを見てから印刷する、PCに保存する、メールで転送することも可能です。これにより、紙出力を減らす運用方法が選ばれています。
調査の背景と目的
この調査は、特に中小企業や事務所移転を検討している事業者向けに、FAX機能の適切な判断材料を提供することが目的です。多様な機能や運用方式を整理することで、導入後の番号変更や回線設定、受信方法に関するリスクを軽減することを目的としています。
FAXに関する主要な相談内容
調査の詳細を見ていくと、FAXに関する相談の中には、次のような具体的な不安が含まれていました。
- - 紙を減らしたい:FAXをすべて紙で出力するのではなく、デジタル受信に切り替えたい
- - 番号を継続できるか不安:現在の電話番号やFAX番号を使い続けられるのか確認したい
- - 回線設定が不安:1回線で電話とFAXを併用できるのか、リスクがないのか知りたい
- - 保守費用が不安:中古・新品それぞれの保守契約や設定費用について判断したい
これらの要望から、FAX相談は単なる「機種選び」にとどまらず、導入後の運用に関する多様な確認が必要であることが理解できます。
デジタル化の進行とFAXの未来
調査から明らかになったのは、FAX機能に関する相談が「古い手段を使うかどうか」の単純な選択肢ではないということです。企業や業界の特性から、現時点でFAXの存在を完全に否定することができない状況が浮かび上がりました。また、導入後の運用面に対する不安が多く、業種ごとの業務フローによってFAXが必要とされているのです。
このように、複合機導入を検討する際にはFAX機能の有無だけでなく、どの業務でFAXを活用するのか、取引先との関係性、受信方法、番号の継続可能性、回線環境、保守範囲などを事前に明確にすることが重要となります。
企業担当者からのメッセージ
株式会社ベルテクノスの営業部長である千々波一博氏は、「FAXは『古いから不要』と判断されやすいが、実際には業種や取引先の運用によって必要なケースも多い」と述べています。重要なのは、どの業務にFAXを使っているのか、その理由をしっかりと整理することです。
今回の調査結果をもとに、企業の担当者がFAX利用条件をしっかりと把握し、透明性の高い提案を受けられることが、導入後のミスマッチを防ぐことにつながると考えられています。