廃食用油からSAF
2025-10-01 13:32:47

カラオケボックスの廃食用油から製造される国産SAFプロジェクトが始動

カラオケボックスの廃食用油から製造される国産SAFプロジェクトが始動



カラオケ業界が新たな挑戦を始めました。株式会社第一興商、日揮ホールディングス株式会社、レボインターナショナル、及び合同会社サファイア・スカイ・エナジーの4社の協力により、カラオケボックスで発生する廃食用油を原料とした国産航空燃料SAF(Sustainable Aviation Fuel)の製造プロジェクトが始動したのです。

この取り組みは、2025年10月1日に基本合意書を締結したことを受けて進行します。第一興商は、全国に700以上の飲食店舗を展開しており、廃食用油の再利用についても多様な取り組みを行ってきました。しかし、新たに参加する「Fry to Fly Project」を通じて、これまで以上にスケールの大きなサステナブルな活動を展開できる事を期待されています。

プロジェクトの詳細


本プロジェクトでは、カラオケ店舗で発生する使用済みの食用油を、SAFとして利用するための原料として積極的に提供することが目的です。具体的には、第一興商の直営ビッグエコー224店舗および飲食店143店舗から、廃食用油をSAFの原料として供給していく計画です。さらに、グループ企業が運営する他の店舗でも順次同様の対応を進めていくと発表されています。

このプロジェクトの重要な点は、国内の資源を活用して持続可能な航空燃料を製造することによって、脱炭素社会の実現に寄与することです。特に、廃食用油がSAFの原料として使用される取り組みは、日本では初めての試みであり、第一興商はこの活動を積極的に発信し、カラオケ業界全体への広がりを期待しています。

各社の役割


今回の基本合意において、各社はそれぞれの役割を担います。第一興商は、廃食用油をレボインターナショナルに引き渡します。レボインターナショナルは、回収した廃食用油をSAF製造に必要な施設へ送ります。サファイア・スカイ・エナジーは、その廃食用油を使用して国産SAFを製造し、日揮HDはこのプロジェクト全体の推進を担当します。

SAFの重要性


SAFは、廃食用油などの再生可能な資源から作られる持続可能な航空燃料であり、従来の航空燃料に比べて大幅にCO2の排出を削減することが可能です。航空機は、その性質上電気や水素などの代替燃料に適応するのが難しいため、SAFの利用は今後さらに重要視されるでしょう。

日本政府は、2030年には国内航空会社によるSAFの使用を10%に引き上げる目標を掲げており、2050年にはカーボンニュートラルを実現することを目指しています。これを達成するためには、SAFの原料である廃食用油の安定供給が不可欠ですが、現在は多数の廃食用油が海外に輸出されています。これが問題となるのです。

このように、第一興商が新たに参加したこのプロジェクトは、国産SAFの安定供給と地元資源の活用を進めるための大きな一歩と言えるでしょう。これによって、航空業界全体の持続可能な発展にも寄与することが期待されています。地域資源を生かした取り組みが、カラオケボックス業界だけでなく、広く社会全体に良い影響を与えることを願っています。


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