未来へ繋がる万博の思い出
2025年に開催予定の大阪・関西万博。この万博に出展されるルクセンブルクパビリオンで使用された基礎コンクリートブロックが、次の世代へと繋がる特別なモニュメントに生まれ変わります。この取り組みは、株式会社船場が中心となり、ネスタリゾート神戸と協力して進められています。
リユースの新しい試み
ルクセンブルクパビリオンは、循環経済の概念に基づいた設計が評価され、BIE(国際博覧会事務局)から「サステナビリティ賞」を受賞しました。万博終了後もその資材をできる限り再利用し、日本国内で新たな価値を生み出すことを目指しています。これにより、ネスタリゾート神戸内で基礎コンクリートブロックのリユースが決定しました。
これは単なる材料の再利用ではありません。約150メートルの長さ、高さ1.6メートルのモニュメントとして、特別な意味を持つこととなるのです。壁面には、ミューラルアーティストであるKAC(ケエシ)氏の手によって描かれるアートが施され、万博の記憶と未来を繋ぐ役割も果たします。
KACによるミューラルアート
KAC氏は公共空間での作品制作を得意とし、さまざまなキャラクターを表現するアーティストです。彼の作品は情緒豊かで、見る人の心に響く感情を呼び起こします。今回のプロジェクトでは、基礎コンクリートブロックを擁壁としてだけでなく、ネスタリゾート神戸に新たな景観価値を提供するものへと昇華させることを目指しています。
KAC氏は、「地中にあったものが地上に現れる瞬間は、ひとつの脈動だ」と語り、見えない時間や記憶に亘って新たな風景を創り出したいと考えています。これはただの再利用ではなく、過去と未来を繋ぐ重要なプロセスなのです。
ストリートファニチャーへのアップサイクル
プロジェクトでは、基礎コンクリートブロックだけでなく、ルクセンブルクパビリオンの外装パネルやストラップもアップサイクルされ、ストリートファニチャーとして展開される予定です。このような新しい試みは、リユースの可能性を広げ、持続可能な社会の実現に寄与するでしょう。
環境への配慮と未来のビジョン
日本では、使用済みの基礎コンクリートブロックが一般的には破砕処理され、再生骨材として利用されることが多いですが、このプロジェクトではその方法を変える試みが行われています。移動距離を減らし、CO₂の排出を抑えることで、環境への負荷を軽減することが期待されています。
ネスタリゾート神戸への譲渡は、万博からの距離の近さも大きなポイントです。リユースによって得られる効率と環境配慮が、このプロジェクトの中心に据えられています。
まとめ
ルクセンブルクパビリオンの基礎コンクリートブロックは、ただの建材や資源ではなく、万博での思い出を宿した大切な「記憶の素材」です。新たなモニュメントとして甦ることで、大阪・関西万博の理念を体現し、未来に向けた新しい文化や価値観を創造します。2026年5月に完成予定のモニュメントは、ネスタリゾート神戸を訪れるすべての人々に、過去の記憶を未来に伝える役割を果たすことでしょう。これからの取り組みにも期待が高まります。