瀬戸内海の活断層調査
2026-05-29 14:24:39

瀬戸内海における新たな海底活断層分布の発見とその重要性

概要



国立研究開発法人産業技術総合研究所は、瀬戸内海燧灘において初の詳細な海底活断層調査を実施しました。この研究により、従来は「調査の空白域」とされていた地域において、海底に存在する活断層の正確な位置が確認されました。この調査結果は、地震災害リスクを明らかにし、防災計画に大きく寄与することが期待されています。

研究の背景



これまで、日本では海底活断層による大地震が繰り返し発生しており、特に沿岸地域は甚大な被害を受けてきました。2024年の能登半島地震もその一例で、海底活断層が震源となりました。政府は、過去の調査において広域にわたる活断層の評価を進めてきましたが、瀬戸内海周辺の調査は十分ではなく、活断層の存在が見落とされていました。そのため、地域の防災対策を進めるための具体的な情報が必要とされていました。

研究の進展



産総研は、2007年度から海沿いの地質調査を重点テーマとして進めており、燧灘を含む地域における活断層の情報を整備してきました。2022年度からは、具体的に瀬戸内海の活断層情報の整備が始まり、ついに2025年度には燧灘全域を対象とした調査が行われました。

調査方法



今回の調査は、2025年11月から12月にかけて行われ、反射法音波探査技術を用いて海底下の地質構造を調べました。その結果、燧灘の西部および東部で海底活断層が存在することが確認されました。この活断層は25キロメートル以上の長さを持ち、地震の際にはずれが生じることが示されています。

今後の計画



今後は、この活断層についての掘削調査が行われ、具体的な活動時期や頻度を明らかにする予定です。また、将来的に発生すべき大地震のリスク評価が行われ、地域の防災計画に貢献することを目指しています。

学会発表



研究の詳細は、2026年5月29日に「JpGU-AGU Joint Meeting」にて発表される予定です。この学会は活断層や火山に関する最新の研究成果を発表する際に重要なイベントとして位置づけられています。発表者には大上隆史研究グループ長や宮下由香里副研究部門長など、多数の研究者が名を連ねています。

結論



瀬戸内海における海底活断層の詳細な分布が明らかになったことは、地域の地震防災対策にとって重要な一歩です。今回得られた情報は、今後の地震被害想定や地域防災計画策定に貢献し、より安全な沿岸地域づくりに寄与することが期待されます。これを機に、全国の海底活断層の調査が進むことが望まれます。


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