2025年家計の実態調査
日本生活協同組合連合会(日本生協連)は、1978年から続く「全国生計費調査」の流れを受け、2018年より新たに「家計・くらしの調査」を開始しました。この度発表された『家計・くらしの調査 年次報告書2025』では、2025年の家計の実態とその影響要因について詳しく報告されています。
物価高が家計を圧迫
2025年は、前年から続く物価高の影響が顕著で、特に米をはじめとする食料品の価格上昇が家庭の支出に大きな厳しさをもたらしました。賃上げの動きがあったものの、高まる物価に追いつかず、多くの家庭がに対策として節約を余儀なくされています。一方で、政府による備蓄米放出といった対策も講じられましたが、依然として米価は高止まりしており、家計への重荷が続いています。
水・光熱費の変動
2023年から2025年にかけての水道光熱費を振り返ると、この3年間において電気料金は大きく変動しました。政府の補助が始まった2023年初頭には利用者の負担が軽減されたものの、2025年にはその補助が縮小し、電気料金が前年同期比で約3割の上昇を見せる結果となっています。
消費支出の変化
2025年の消費支出は月平均368,585円で、前年と比較して微減ですが、食費や外食費は増加傾向にあります。具体的には、外食費は約17%、趣味・娯楽費も約15%、食費は約8%増加し、その一方で住居費と自動車費はそれぞれ約15%、9%減少しました。特に、自動車に関しては世代間で対照的な動きが見られ、現役世代は増加し、シニア世代は減少しています。
年間収支の現状
2025年の年間収支は平均で333,667円の黒字を記録しましたが、これも前年とほぼ同水準で、年収400万円未満の世帯は762,541円の赤字で前年の赤字がさらに拡大しています。一方で、400〜600万円未満の世帯は黒字化しましたが、その背景には消費支出の抑制があると考えられます。
生活者の声
全国のモニターから寄せられた声を集め分析した結果、都市と地方、また若年層とシニア世代それぞれに異なる生活課題が浮き彫りになりました。都市部では住居費や教育費が大きな関心を集める一方、地方では自動車関連費用が多くの負担となっていることが顕著です。また、医療費への不安もシニア層で強く表れています。共通して物価高や将来不安についての声が多く寄せられました。
このように、2025年の家計調査からは、日本の家計が直面している厳しい現実が浮かび上がり、各家庭が抱える課題を深く掘り下げていく必要があることが強く示されています。