Cell-En、持続可能な未来のための新技術を確立
株式会社Cell-Enは、東京都千代田区に本社を構え、微生物発電技術の開発に取り組むスタートアップです。このたび、同社はスパークル1号投資事業有限責任組合を通じて、1.5億円の資金調達を実施しました。この資金をもとに、社会実装向けの装置開発を進め、実証実験を通じて技術を強化していく計画です。
1.5億円の資金調達の狙い
Cell-Enが目指すのは「微生物発電による豊かで持続可能な未来」の実現です。最近では、気候変動の影響による自然災害が増え、地域のレジリエンス強化が求められています。特に電力供給においては、生活と経済活動の基盤となるため、安定したエネルギーソリューションが必要とされています。
Cell-Enが開発した微生物発電装置は、オフグリッドでの使用を計画しており、安心・安全な電力供給を提供します。今回調達した資金は、技術開発の加速と屋外での実証実験に向けた装置のスケールアップに使われる予定です。
Cell-En Technology®の特徴
Cell-Enの微生物発電技術は、発電コアを固相化することにより発電量を向上させる独自の特許技術です。この技術では、地域に適した微生物を使用し、食品廃棄物や農業廃棄物を栄養源として活用することで、廃棄物のアップサイクルを行います。これにより、エネルギーの地産地消を実現し、地域のエネルギー問題と廃棄物問題を同時に解決することを目指しています。
協業・実証パートナーを募集中
Cell-Enは、さらなる社会実装のために協業・実証パートナーの募集も行っています。対象となるのは、実際の事業現場で技術検証を行う企業や、再生可能エネルギーの推進に協力できる自治体、研究機関や教育機関などです。これらのパートナーと連携することで、技術開発の効率を高め、より多くの地域での社会実装を目指す意向です。
スパークル社からの支援
今回、Cell-Enへの出資を行ったスパークル株式会社の代表、福留秀基氏は、電力供給の課題を解決するCell-Enの技術に期待を寄せています。福留氏は、災害リスクの高まりとクリーンエネルギーへの転換が急務である中、Cell-Enの微生物発電技術が地域から世界へ広がることを目指し、全力で支援していく意向を示しました。また、ベンチャーキャピタリストの佐藤立基氏も、Cell-Enとの出会いからそのユニークな技術に驚き、同社の取り組みが新たな電力供給の未来を切り開くと確信しています。
持続可能な社会の実現に向けて
代表取締役CEOの樋口貞春氏とCOOの山口直美氏は、微生物発電が未来のエネルギー源となることを信じており、そのための研究開発を今後も加速させていく考えです。特に、自然災害が頻発する中での地域レジリエンスの強化や、持続可能な社会の実現に向けて彼らの取り組みはますます重要になっています。
Cell-Enは、地域の特性を活かしたエネルギー供給の実現を目指し、今後も独自の技術で社会課題の解決に挑戦していくことでしょう。