スペースシフト、JAXAのAIで実現した船舶検知
株式会社スペースシフトが国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で進めた「軌道上実証AIアプリ」事業において、2026年6月から7月にかけて国内外の4つの海域での船舶検知に成功したことを発表しました。このプロジェクトは、JAXAの「宇宙技術実証加速プログラム(JAXA-STEPS)」の一環として実施されたものです。
実施の背景
スペースシフトが提案した「深層学習を用いた水域・船舶検知モデルの軌道上実証」が認められ、同社は実証に向けた開発を行ってきました。この技術の最大の利点は、衛星軌道上でAIによる推論を行うことで、地上に送信するデータ量を大幅に削減できることです。従来のGB単位の画像データではなく、検知結果を簡潔に示したテキストデータに圧縮できるため、データ伝送量が約90%削減される見込みです。
実証結果
2026年6月12日から7月6日にかけて行われたこの実証では、シンガポール、オーストラリアのポートヘッドランド、パナマシティ、東京湾の計4海域における観測で、すべて成功を収めました。各データの取得結果は以下の通りです。
- - シンガポール(6月12日): 検知数90
- - ポートヘッドランド(6月29日): 検知数15
- - パナマシティ(7月2日): 検知数57
- - 東京湾(7月6日): 検知数28
これらのデータにより、異なる海域における船舶検知の実績が確認されました。例えば、シンガポールの国際海峡では多くの船舶が行き交う様子が捉えられ、東京湾近接エリアでも確実に船舶を特定することに成功しました。
今後の展望
今回の実証によって、多様な環境での船舶検知技術が有効であることが立証されました。スペースシフトは、これを基にして海洋監視や船舶動向の把握といった具体的なシナリオの検討を進め、商業化に向けた取り組みを加速させる予定です。さらに、同アルゴリズムは防災分野においても応用が期待されており、浸水災害時の被害状況把握に役立つ可能性があります。
スペースシフトとは
2009年に設立されたスペースシフトは、衛星から得られたデータを解析するAIの開発を行う会社です。「地球上のあらゆる変化を認識可能に」というテーマのもと、様々な分野での衛星データ解析を実現しています。
到達した成果を基に、今後の技術の実用化に向けた取り組みが進むことで、さらなる社会貢献が期待されます。また、参考にするべき情報は以下の通りです。
このように、スペースシフトが手掛けた新技術が、今後どのように活用されていくのか、その行方に注目です。