グローバル人材マネジメントの新たな視点を探る出版記念イベント
2024年4月にオープンした「人事図書館」が主催するイベント『グローバル企業のための新日本型人材マネジメントのすすめ』が、東京で行われました。このイベントは、株式会社Trustyyleが運営するコミュニティ「人事図書館」にて、人材マネジメントに関する新刊の発表を中心に開催されました。日本企業の国際化が進む中で人材マネジメントが抱える課題を、実際の経験をもとに参加者に伝えることが狙いです。
登壇者には、アジア各国での豊富な駐在経験を持つ株式会社ミスミグループ本社の加藤司氏と、著書の著者である南知宏氏が迎えられました。加藤氏は、現地法人と本社間のギャップを埋め、組織を成長させるための具体的なケーススタディを紹介しました。特にインドやタイでの実務経験を通じて、どのように現地の文化や事情に合わせたマネジメントが行えるかを強調しました。
南氏は日本企業の強みを如何にグローバルな場面で活かすかを解説し、参加者は日本企業独自の人材マネジメントの強みを見直す機会を得ました。日本型マネジメントの特徴を活かしつつ、柔軟に現地の文化に適応するための「翻訳力」の重要性についても触れられ、参加者からの関心を集めました。
参加者の反響と感想
イベント終了後のアンケートでは、多くの参加者が具体的な事例を通じた魅力的なプレゼンテーションに感動したと回答しました。特に「現場感たっぷりで楽しかった」、「コミュニケーションを重視することが基礎であると再確認できた」という声が多く、実務に直結する知見を得られたと評価されました。
また、参加者からは「海外現法に対する支援設計を考えるきっかけになった」という意見も寄せられ、今後の人材マネジメントに対するアプローチが根本から見直される可能性を感じさせました。
人事図書館の役割
東京人形町に位置する「人事図書館」は、2024年4月に設立されたコワーキングスペースで、2000冊以上の人事関連書籍と500名以上の会員を有しています。この場は、人事に関わる専門家たちが集まり、知見を共有し合うための貴重な場となっています。現場の経験をもとに深い議論が交わされることで、日本における人材マネジメントの未来がより明確になることが期待されています。
このイベントを通じて、グローバルに展開する日本企業がどのように人材を活用し、育成するかの方法を再考させられる貴重な機会となり、参加者はこれからの取り組みに向けた新たなヒントを得ることができました。日本型のマネジメントをフラットに捉えながら、国際的な環境における課題と向き合うことの重要性が改めて強調された一日でした。