梅雨時期の楽器への湿気トラブルと対策を徹底解説!
梅雨の季節になると、湿度が高くなり、楽器にも影響を及ぼすことがあります。音楽を愛する全ての方にとって、梅雨は特に神経を使う時期です。島村楽器株式会社は、その従業員に対して実施した調査によって、湿気による楽器トラブルを詳しく分析しました。ここでは、特に注意が必要な楽器とその対策についてお話しします。
湿気に弱い楽器ランキングTOP3
バンド系楽器編
まずはバンド系楽器。調査によると、最も湿気に注意すべき楽器は「アコースティックギター」で、906ptというポイントで1位を獲得しました。アコースティックギターは木材が多く使用されており、湿気によってボディの表板が膨張することがあるため、日常的な湿度管理が重要です。従業員からは「内部に湿気がこもりやすくカビが発生しやすい」との意見もありました。
2位は「クラシックギター」で、644pt。接着部が剥がれやすく、湿度による影響を非常に受けやすい楽器です。特にトラスロッドがないモデルの場合、ネックが反った時の調整が困難となり、修理費用も高くなることがあります。
そして3位には「ウクレレ」がランクイン。300ptというポイントで、コンパクトな楽器であるが故に、修理が難しいことも含めて多くの注意が必要です。ヘアラインの亀裂を防ぐためにも、湿度管理がマストです。
クラシック系楽器編
次に、クラシック系楽器のランキングを見てみましょう。1位は「アコースティックピアノ」で576pt。ピアノは湿度に非常に敏感で、適切な管理を怠ると様々な不具合が生じやすく、特に音がこもったり調律が狂ったりすることがあります。
2位は「ヴァイオリン」で466pt。ヴァイオリンは木材製で湿度への配慮が必要で、湿気が膨張を引き起こし音色に影響を与えます。更に、弓の毛や弓自体も影響を受けることがあります。
3位には「クラリネット」がランクイン。398ptで、木材やコルクにて製造されているため、こちらも湿度による影響をしっかりと意識する必要があります。
湿気トラブルの対策とおすすめグッズ
湿度管理が非常に重要であり、Idealな湿度は40〜60%とされています。島村楽器従業員が実施している湿度対策の一つは、湿度計や調整剤を使用して、最適な環境を保つことです。例えば、インテリア雑貨としても人気の湿度計を利用することで、目視で湿度の変化を把握できます。
また、楽器に適した用具として、いくつかのおすすめ商品があります。アコースティックギターやウクレレには、湿度調整剤をケースの中に入れることで、湿度管理が可能となります。例えば「E.D.GEAR Ultra Dry」は、楽器ケースに入れて湿度を自動で調整する商品です。湿気が高い時は水分を吸収し、逆に低い時は放出します。
ピアノ対策に関しては、室内に湿度計を設置し、除湿機やエアコンで管理するのが良いでしょう。また、「EMULEML-TKJN01」というアップライトピアノ用湿度調整剤を使用することで、最適な環境を作ることが可能です。
楽器も"梅雨モード"に
楽器は人間と同様、気温や湿度の影響を受ける存在です。梅雨の時期に入り、楽器を大切に守るために、今からでも遅くはありません。湿気に負けない、楽器との関係を長く続けるために、しっかりと対策を行い、楽しい音楽のある生活を送っていただければと思います。