NTTコムウェアが新開発用クラウド「DevaaS Anthem」を発表
NTTコムウェア株式会社は、2025年5月より、世界初のRed Hat OpenStack Services on OpenShiftを搭載した開発クラウド「DevaaS Anthem」を提供することを発表しました。これにより、企業のITシステム開発における効率が大幅に向上し、安定した開発環境の構築が可能になります。
この新しいサービスは、NTTコムウェアが20年以上にわたって培ったオープンソース技術を活用した完全内製のソブリンクラウドであり、特に開発者向けのインターフェースを提供します。ユーザーは複雑なインフラの設定を行うことなく、手軽に開発環境を構築できるため、システム開発に専念できる環境が整っています。
DevaaSの特徴
DevaaS(Development as a Service)は、ITシステムの開発に必要なインフラや管理の仕組みをクラウドで提供し、開発効率を大幅に向上させることを目的としたサービスです。これにより開発チームは、一貫した環境でアプリケーション開発に集中できます。また、データの安全性を確保するために、クラウド内での重要情報資産の管理も行われます。
特に注目すべきは、開発環境における可用性やセキュリティガバナンスの強化です。仮想マシンの操作記録や通信ルールの変更履歴を上位者がリアルタイムで把握できる仕組みも整備されており、セキュリティの向上に寄与しています。現在は、NTTグループ各社へのサービス提供も拡大中で、すでに24,000台の仮想マシンが運用されています。
新時代の開発者のために
新しいアーキテクチャを採用した「DevaaS Anthem」は、技術の進化に迅速に適応することが可能で、特にダウンタイムを最小限に抑えるために設計されています。従来は数時間かかっていたデプロイ作業が、数分で完了するようになり、システム開発のフローが大幅に改善されました。
また、最新のOSに対応するためのハードウェア機能がエミュレーションされ、Windows 11などの開発にもスムーズに対応しています。これにより、開発者は多様なプロジェクトに取り組むことが可能となります。
セキュリティの強化
セキュリティ面でも大幅な強化が施され、暗号化技術や通信テナンシーにより、外部からの不正なアクセスを強固に防止します。内部の活動記録やログ管理も充実しており、トレーサビリティが向上したことで、システム管理者も安心して運用できる環境が整っています。
今後の展望
「DevaaS Anthem」は今後も進化し続け、さらにAIサービスなどの最新技術と統合することで、開発者の利便性を高めることを目指しています。ゼロトラストセキュリティの考え方を取り入れたサービスとの連携も進めており、変化し続ける市場ニーズに対応し続ける堅牢なプラットフォームを提供する意向です。
NTTコムウェアの代表取締役社長、黒岩真人氏は、「時代のニーズに応じた開発環境を整えることで、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援したい」と述べ、多くの企業にこのサービスの導入を望んでいることを示しています。
サービス受付開始日
2025年5月20日からサービスの提供が開始されます。利用料金は環境や導入規模により異なるため、詳細は問い合わせが必要です。今後、この画期的なクラウドサービスがどのようにシステム開発の現場に影響を与えるのかが注目されます。