EVトラック導入で持続可能な地域作りを目指すパルシステム東京の挑戦

持続可能な地域づくりに貢献するEVトラック

生活協同組合パルシステム東京は、12月26日に江東区南砂の江東センターにおいて、EVトラックを新たに導入しました。このトラックは、山梨県の南都留森林組合が提供した間伐材を荷台の床材に使用しており、環境への負担を軽減する取り組みの一環として注目です。これにより、森林の循環を促進し、地域の持続可能な発展に寄与することが期待されています。

国産材の活用による環境負荷軽減

今回導入されたEVトラックは、「ISUZU ELFmio EV（エルフミオ）」というモデルで、いすゞ自動車株式会社が製造したものです。EV車両はガソリン車からの切り替えによりCO2排出量の削減が可能で、さらには国産の間伐材を使うことでさらなる環境負荷の軽減を実現しています。

一般的にトラックの荷台の床材には、耐久性・耐水性のある東南アジアからの輸入材が多く使われていますが、これは過剰伐採や遠方からの輸送によるCO2排出といった問題を引き起こします。この点で、近隣の南都留の森林で生産されたアカマツの間伐材を使用することで、輸送によるCO2排出を抑えると同時に、地域内での持続可能な森林循環が進むのです。

間伐材の利用は、南都留の健全な森林成長を助け、適切な森林管理を行うことで生物多様性の保全や林業の振興にもつながります。

10年以上の連携の成果

パルシステム連合会は、2014年から南都留森林組合と産地直結の提携関係を結び、これまで10年以上にわたり活動を続けてきました。この提携は、生活協同組合として国内産業の森林保全や再生のために設立されたものです。連携の下で、利用者や職員が現地を訪問し、里山の再生や森林整備の重要性を理解し、活動を広げてきました。

また、間伐材を使用した家具の開発や販売を通じて、地域の活動への参加を促し、森林保全と経済活性化を実現しています。今回のトラック床材への間伐材使用は、須河車体株式会社との協力によって実現しました。

再生可能エネルギーの活用

さらに、江東センターでは再生可能エネルギーを基盤にした電力を利用しており、太陽光発電などを通じて持続可能なエネルギーに力を入れています。パルシステムグループでは、約7割の拠点が自家発電及び「パルシステムでんき」という再生可能エネルギー源を用いています。

グループは今後も2030年までに、2013年度比46%のCO2排出量削減を目指し、さまざまな団体と協力して持続可能な社会の実現に向けて進んでいく意向です。