イ・ランの新作エッセイ
2026-08-06 18:32:21

イ・ランが語る家族への思い、エッセイ集『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』

イ・ランの新作エッセイ『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』



家族への切なる思いが込められたエッセイ集



日本と韓国を舞台に自由な表現を貫くマルチ・アーティスト、イ・ランの最新エッセイ集『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』が、2025年9月に刊行されます。そして、この作品が第2回永井荷風文学賞を受賞したという朗報が届きました。

このエッセイ集は、イ・ランが「家族」というテーマに迫った書き下ろしの作品です。前作の『悲しくてかっこいい人』や『話し足りなかった日』に続く邦訳作品として、多くの読者から期待されています。韓国社会を背景に、家族の絆とその苦悩を深く掘り下げています。

著者の背景と作品の意義



イ・ランは、1986年ソウルに生まれたミュージシャンであり、エッセイスト、作家、イラストレーターでもあります。彼女の作品は、音楽の枠を超えた多様な表現を通して、観る者や読む者の心を捉えています。本書に収められたエッセイは、私たちの日常に潜む家族の構図を鮮明に描き出しており、彼女の感性が色濃く反映されています。

収録されている内容は、「母と娘たちの狂女の歴史」を中心とした19編。特に突然の姉の死にまつわる思い出や、愛猫ジュンイチとの別れ、さらには彼女の家族が歩んできた歴史についての思索が紡がれています。韓国社会の封建的な側面や、家族の抑圧構造についても触れられており、非常に考えさせられる内容です。

本書の特徴とその反響



このエッセイ集は、単なる個人的な物語にとどまらず、家族というテーマを通じて現代社会の問題を浮き彫りにしています。「血縁という地獄」という視点で書かれた本書は、歴史的な背景とも結びついており、家族の繋がりがどれほど個人に影響を与えるのかを考えさせる瞬間が多々あります。

著者は自らの体験を率直に語り、「個人的なことは政治的なこと」という言葉の重みを感じさせます。そのため、本書はただのエッセイ集ではなく、読者に深いメッセージを提供する作品として、絶大な支持を得ています。

出版当初から多くの著名人による推薦コメントが寄せられ、特に作家の金原ひとみ氏は「この本を開くのは何度でも、私の心を救ってくれる」とその力を称賛しています。ライターの武田砂鉄氏も、「この人、そして、この本は逃げない」という言葉で、著者の真摯な姿勢を評価しています。

書誌情報と電子書籍について



このエッセイ集は2025年9月25日に発売予定で、価格は1,980円(税抜)です。お手元でも手軽に読めるよう、電子書籍版も同時に発売されることが決まっています。詳細は河出書房新社の公式サイトをご覧ください。

本書の装丁は脇田あすか氏、写真はolu olu氏によるもので、ビジュアル的にも楽しめる内容となっています。イ・ランが描く家族の物語を通じて、私たち自身の心に問いかける時間を持ってみてはいかがでしょうか。


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