デジタルハリウッド卒業生・金森慧氏の『Origami』が快挙を達成
デジタルハリウッド大学(DHU)出身の金森慧氏が、卒業作品であるフルCGアニメーション『Origami』で、第51回学生アカデミー賞のアニメーション部門で銀賞を受賞しました。この受賞は、日本の作品がこのアワードで評価される初のケースとなります。
『Origami』とは
『Origami』は、その名の通り折り紙をテーマにした作品です。アニメーションでは、正方形の紙が次々に折り畳まれ、さまざまな折り紙の生き物に変身する様子が描かれています。折り紙の特性を活用し、紙を切ることなく変形させるプロセスが、生命を生み出し、また土に戻るというテーマと美しく重なっています。作品は、まるで生命が地から息吹くかのように、観客に感動を与えます。
金森氏の創作背景
金森氏は、小学1年生から折り紙に親しんでおり、高校生の時にCGアートとの共通点に気づいてから、CGの道を目指すようになりました。大学では折り紙の技術を活かし、CGソフトを駆使してリアルな折り紙制作のワークフローを構築しました。伝統的な日本の折り紙の要素を最大限に引き出し、鶴や蛙などの折り紙の題材を挑戦的に取り入れました。
大きな成果と評価
この作品は、卒業制作の最優秀賞にも選ばれ、アジア最大規模の国際短編映画祭であるShort Shorts Film Festival & Asia 2024や、20th Annual HollyShorts Film Festivalにおいても上映されました。さらに、SIGGRAPHのElectronic Theater 2024にも日本の学生作品としては16年ぶりに入選し、国際的な場で高い評価を受けました。
学生アカデミー賞と今後の展望
学生アカデミー賞の受賞作品は、アカデミー賞の短編映画部門の選考対象ともなるため、金森氏の次なる夢は、さらに大きな舞台で成功を収めることです。2025年には、受賞作品がノミネート候補として選ばれる予定です。この素晴らしいスタートは、金森氏の今後の作品にも期待が高まります。
デジタルハリウッド大学について
デジタルハリウッド大学は、東京・御茶ノ水に位置し、デジタルコンテンツやコミュニケーションを学ぶための多様なプログラムを提供しています。学生たちは、未来のデジタル業界で活躍するための知識と技術を身につけながら、多様な文化背景を持つ仲間と共に学んでいます。金森氏の成功は、同校の教育の成果を証明する素晴らしい事例と言えます。
金森氏は今後、海外でも活動を展開しつつ、国内でのプロジェクトも手掛ける予定です。CGアーティストとしてのキャリアをさらに広げていくことでしょう。彼の作品が新たな境地を開く瞬間を楽しみにしています。