消費税に関する意識調査の結果
2025年7月、若者と高齢者の消費税に対する意識の違いを探るため、全国1,000名を対象に行われた調査の結果が公開されました。この調査は、税理士の菅原由一が運営するYouTubeチャンネル『脱・税理士スガワラくん』によるもので、参加者の年齢層もさまざまです。
調査の概要と結果
調査はインターネットで実施され、18歳以上の男女からの回答を集めました。調査対象の内訳は、10代から70代以上まで多岐にわたり、計1,000名から有効な回答を得ることができました。結果として、消費税に対する考え方には世代ごとの大きな違いが見られました。
若年層の意見
特に注目すべきは、18歳から29歳の世代で、なんと33.5%が「消費税廃止」を支持しているという結果です。また、30代でも36.9%が同様の意見を持つことがわかりました。このことから、若年層は消費税そのものの廃止を強く求めていることが明らかです。
シニア層の意見
対照的に、70歳以上のシニア層では「消費税廃止」を支持する人の割合は16.3%と少なく、むしろ生活必需品に関して“食料品の消費税率を0%にすべき”という意見が4割以上を占め、軽減税率を重視する傾向が垣間見えました。この層は、生活に直結する品目の税負担を軽減することを望んでいるようです。
消費税率に関する意識
次に「妥当だと思う消費税率」に関して尋ねたところ、全体の75.1%が「0%(廃止)」「3%」「5%」といった低い税率を支持していました。特にこの傾向は30代と50代に強く見られ、現行の10%の税率を適正と考える人は全体の15.4%にとどまりました。つまり、ほとんどの回答者が現在の税率において反感を抱いていると言えるでしょう。
菅原由一氏の提言
今回の調査結果を受けて、税理士の菅原氏は「各政党が掲げる消費税に関する公約は多岐にわたるが、やはり減税を訴える声が大きい」と述べています。彼は、物価の高騰が国民の生活を圧迫している現状を踏まえ、消費税の一時的な減税を実施すべきだと主張しています。
「まずは減税を試してみることで、消費が活性化され、その結果として社会保障の財源問題も解決する可能性がある」と彼は述べています。そのために、ルールを変える必要があると強調しています。
菅原氏のプロフィール
菅原由一氏は1975年に生まれ、東京都に在住する税理士です。彼は多くの企業に対して節税や資金繰りのコンサルティングを行っており、2022年に開設したYouTubeチャンネルは登録者数100万人を突破するなどの人気を誇っています。彼の著書も多く、ビジネス書においても高い評価を得ています。
まとめ
今回の調査結果からは、世代による消費税に対する意識の違いが浮き彫りになりました。特に若年層が消費税廃止を強く求めていること、シニア層が生活必需品の軽減税率を重視していることが明らかとなり、今後の消費税議論に大きな影響を与えることでしょう。政治家や政策立案者は、この声を真剣に受け止め、税制改革に向けた議論を進めていく必要があります。