EC市場における不正利用対策の最新動向 - キャッシュレスセキュリティレポート公開

かっこ株式会社と株式会社リンクは、2024年7月から9月までの最新の「キャッシュレスセキュリティレポート」を発表しました。このレポートは、国内のEC市場における不正利用の現状と対策を詳しく見つめています。特に、最近のカード情報流出事件に関する洞察や事業者が講じている対策に注目が集まっています。

2024年5月以降、カード情報流出事件は警察の指摘から発覚

最新の統計によると、2024年5月以降のカード情報流出事件の約半数は、警察からの指摘により明らかになりました。特に目立つのは「Water Pamola」と呼ばれるオンラインスキミング攻撃によるものであり、この攻撃手法が多くの事件に関与していることが判明しています。これにより、警察の調査では事件が長期間見過ごされていたケースがあることが示唆されています。

EC事業者の不正利用対策の実態

レポートによれば、EC事業者の77.8％が何らかの不正利用対策を実施しています。特に、年商が10億円以上の事業者ではこの割合が81.8％に上ります。最も利用されている対策はEMV 3-Dセキュアであり、これは不正対策を行っている事業者の62.1％が採用しています。2025年3月には義務化されるため、さらなる普及が予想されます。

しかし、巧妙化する不正手口に対抗するために、行動分析を用いた不正検知システムなど他の対策との併用が重要とされており、その併用率は前年比で9ポイント増の37.6％に達しています。これにより、事業者はより高度なセキュリティ対策を講じる必要があるとされています。

カード情報流出事件と不正利用の動向

レポートは、カード情報流出事件の数や業種別、情報流出期間別の傾向をも紹介しています。また、クレジットカード不正利用による被害額の推移やECサイトにおける不正利用の傾向も詳述されています。これらの情報は、企業が自社の状況を把握し、適切な対策を講じるための指標となるでしょう。

不正利用のトレンド

最近のトレンドの中で、ECサイトにおける不正利用のケースは増加しており、その傾向を早期に把握し、対策を講じることがかかせなくなっています。このレポートは、企業が他社と比較して自社の不正被害が多いのかどうかを探る上でも非常に役立ちます。また、最新の不正手口を知ることで、自社の防御策を強化するためのヒントを得ることができるでしょう。

結論 - 安全なネット通販環境の確保へ

Caccoとリンクは、今後も最新の不正手口に関する分析を続け、安心・安全なオンライン取引およびネット通販環境の実現に向けて尽力していく考えです。このレポートは、クレジットカード情報漏洩やECにおける不正利用の実態を知りたい方にとって、貴重な情報源となるでしょう。

さらに、レポートは定期的に更新され、最新のデータが提供されるため、事業者は常に新しい情報を入手し、自社のセキュリティ対策に役立てることができます。今後も新しい情報を随時発信していくことが期待されます。