九州初の漢方薬物流センターが開設!
9月末の2024年問題に代表される物流インフラの課題や、あらゆる自然災害に備えるBCP(事業継続計画)の重要性が高まる中、クラシエ薬品株式会社が福岡県小郡市に新たな配送センターを設立しました。今回のセンターは九州エリアでは初めての物流拠点となり、2023年10月1日より稼働を開始します。
物流センター設立の背景
これまで、九州エリア(山口県も含む)の医薬品は関西配送センター(大阪府大阪市)から運ばれていました。しかし、関西から九州への長距離配送には様々な課題が存在していました。特に、ドライバー不足や長距離運送によるリスクは、配送の効率を低下させていました。そこで、クラシエ薬品は、配送距離を短縮し、そのリスクを軽減するために今回の九州配送センターを設立しました。
例えば、鹿児島県への配送では、従来の約900kmの距離を今後は300km以内に押し縮めることが可能となります。これによって、ドライバーの労働環境も改善されることが期待されています。
安定供給体制の強化
新たに設立された九州配送センターは、漢方薬を始めとした医薬品の安定供給を確保するために不可欠な役割を果たします。本センターでは福岡県に加え、佐賀県や長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、さらには鹿児島県への配送も行われます。物流拠点を増やすことで大規模な自然災害に対するリスク散逸ができる点も、このセンター開設の重要な意義の一つです。
未来に向けた柔軟な体制
九州配送センターでは、在庫保管スペースを増やすことで、将来的に想定される物流量の増加にも備えることができます。これにより、医薬品需要が変動した際にも迅速かつ効率的に対応できる体制が整います。
環境への配慮
また、クラシエ薬品では、他の直販メーカー各社と共同配送を行うことにより、配送の効率化を図りながら、CO2排出量の削減にも寄与する考えです。業界全体での協力を強化し、環境負荷を少なくする取り組みも進めています。
クラシエ薬品の理念
クラシエ薬品は、自社一貫体制の下、漢方薬のみならず、幅広い医薬品の提供を行っています。半世紀以上の歴史を持つ企業として、日本人の健康で豊かな生活をサポートしてきました。近年は、健康の価値観の変化に伴い、医療用と一般用の医薬品の連携を深化させ、「クラシエの漢方」としての価値の提供を進めています。
倉庫の設立により、漢方薬を通じて生活者の健康的な暮らしの実現を目指すクラシエ薬品。新たに強化された物流体制がどのように日本の健康を支えていくのか、今後の展開が非常に楽しみです。