下水道腐食評価
2026-03-26 16:45:21

AIとロボット技術で下水道の腐食状態を定量的に把握する実証実験

AIとロボット技術による下水道腐食の評価



近年、全国的に下水道の老朽化が問題視されています。特に、下水道管路の劣化は、都市インフラとしての安全性に直結する厄介な課題となっています。こうした中、NTTドコモソリューションズ株式会社、京都府流域下水道事務所、株式会社テムザックの3者が共同で行った実証実験が注目されています。この実験は、2025年4月から12月にかけて、京都府内の流域下水道管路を対象に、腐食状態の定量把握を目指した高度な点検業務の調査・検証です。

検証の枠組みと取り組み内容


本実証検証は、テムザックが開発した多脚式ロボットにLiDAR技術を搭載して下水道管内のデータを取得し、NTTドコモソリューションズのAI技術を用いて新設時の管壁形状を推定し、現在の管壁との違いを分析するというものです。この結果、対象区間における腐食劣化による「減肉」の深さと範囲を明確に捉えることができました。

劣化の予測モデルとその適用


加えて、京都府が保有する過去の点検データを活用して、劣化予測モデルの適用可能性を検討しました。このアプローチにより、劣化が進行しやすい区間の推定や、劣化要因の分析を行い、その結果、従来の経験則に基づく知見と合致する部分があることが判明しました。

課題と展望


下水道の標準耐用年数は50年と言われていますが、2022年時点で約7%がその耐用年数を超え、2043年にはその割合が約42%になるとされているため、早急な対策が求められています。これまでの目視や画像による点検では、劣化の深さを把握することが難しく、修繕や更新の優先順位を付けることが難しかった点が課題でした。

この新たな検証結果は、点群データをもとにした減肉の定量的把握を可能にし、下水道の点検・修繕作業の効率化に期待が寄せられています。具体的には、減肉の深さや範囲を的確に把握することで、修繕箇所の判断を行う際の精度が向上します。また、減肉進行のモニタリングを行い、予防保全の実施を図ることが可能になるでしょう。

未来への道筋


NTTドコモソリューションズは、この実証検証で得られた知見を基にさらなる検証を継続し、自治体や下水道点検に関わる事業者への展開を目指していくとのことです。国土交通省のガイドライン改正に伴い、点検頻度の増加が見込まれる中で、AIとロボットの導入が鍵となるでしょう。

このような先進的な取り組みが進むことで、全国のインフラ管理の質が向上し、都市の安全性が一層高まることへの期待が寄せられます。今後の展開に注目です。


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