メゾンルイナール、新しい最高醸造責任者にカロリーヌ・フィオが就任

メゾンルイナールの新しい決意、カロリーヌ・フィオが責任者に就任

メゾンルイナールが新たな最高醸造責任者としてカロリーヌ・フィオを迎え入れることが発表されました。彼女はフレデリック・パナイオティス氏の後任として、2026年1月1日よりその職務を開始します。ルイナールは1729年に創設され、「シャンパーニュの宝石」としての地位を確立しており、今後の彼女の手腕に期待がかかります。

カロリーヌ・フィオの経歴

カロリーヌ・フィオはモンペリエの「アンスティチュ・アグロ」で農業工学と醸造学を学び、国際的に多様な経験を積んできました。アメリカやベトナムでの経験を経て、2016年からルイナールのチームで活動を開始し、テイスティングコミッティーの一員として活躍しました。特に収穫期には発酵過程を管理し、光の影響を研究するなど、ルイナールのシャンパーニュの質の向上に寄与しました。

カロリーヌは気候変動に対応するための革新を推進し、「セカンドスキン」と呼ばれるプロジェクトの開発にも関わりました。2020年にはシャンドンアルゼンチンでの経験も経た後、2021年にはシャンパーニュに戻り、メゾンモエ・エ・シャンドンのモンテギュー醸造所を担当。その後、モエヘネシーの全醸造施設における責任者としての役割を経て、ルイナールに戻ってきたのです。

新たな時代の象徴

「継承と卓越性はルイナールの核となる価値です」とメゾンルイナールの社長、フレデリック・デュフォー氏は語ります。約300年にわたる職人技と新たな考え方を融合させる時が来ました。カロリーヌ・フィオは「フレデリック・パナイオティスの跡を継ぎ、ルイナールのスタイルを形づくることは光栄なことです」とコメントしており、メゾンの歴史に新しい章を加える覚悟を示しています。

ルイナールとシャンパーニュの未来

ルイナールは、その繊細なテイストとエレガンスを求め続けてきました。高品質のブドウを選び抜き、独自の製法でシャンパーニュを作り上げる姿勢は、今後も変わることなく続けられるでしょう。新しい最高醸造責任者のリーダーシップの下で、ルイナールは未来に向けたさらなる革新を進めていくことが期待されています。

ガリアローマ時代の白亜質の石切り場跡「クレイエール」で熟成されるシャンパーニュは、理想的な温度と湿度の中で熟成され、清らかさと上品さを醸し出します。自身のクオリティを追求する姿勢は、ルイナールの大切な伝統の一環として、これからも受け継がれていくことでしょう。