最近のKaggleコンペティション「PhysioNet - Digitization of ECG Images」において、データサイエンティストの唐浩哲氏が見事金メダルを獲得しました。このコンペは、心電図(ECG)画像から、高精度で波形をデジタル信号として復元することを目的としています。挑戦の期間は2025年10月21日から2026年1月22日までの約3か月間。参加者の中には8,684名、1,428チームが存在し、唐氏はこの中で3位という優れた成績を収め、なおかつKaggle Masterに昇格する偉業を成し遂げました。
コンペティションの概要
このPhysioNetのコンペでは、ECG画像の傾きや歪み、ノイズといったさまざまな問題をクリアしながら、波形を精密に復元する技術が求められました。参加者は、これらの条件下でも起こる精度の低下を最小限に抑える工夫をしなければならず、特に唐氏のアプローチは注目に値します。
唐浩哲氏の手法
唐氏は、画像から波形の画素位置を抽出するために、特別な分割モデルを学習しました。彼は、非常に細い波形線を安定して抽出できるように、モデルの調整や工夫を重ねました。この工程において、画像のばらつきを考慮した復元も行い、画素位置情報をもとに波形位置の補正と欠損部の補間を行うことで、信号を時系列データとして再構築したのです。
得られた知見
コンペティションを通じて唐氏が得た知見は、ノイズを含む画像から必要な情報を安定して取り出すことの重要性です。今後の業務においてこの経験が活かされることで、OCRやドキュメント理解の分野でも影響を与えると確信しています。特に、画像を幾何補正してから読み取ることで、実運用に即した精度の向上が期待できると実感しています。
Kaggle Masterへの昇格
Kaggle Masterに昇格した唐氏は、この成果を非常に喜んでいます。コンペを通じて仮説を検証し、課題を分解して進化させるプロセスが彼にとっての大きな学びになりました。今後は獲得した知見を業務に還元し、さらなる顧客の課題解決に貢献する意向を示しています。
Kaggleとは
Kaggleは、世界中から2900万人以上の登録者が参加する、データ分析のプラットフォームです。企業から出題される課題を通じて、参加者が分析モデルの精度を競い合います。成績に応じて、Kaggle Grandmaster、Kaggle Master、Expertの各ランクが存在し、その中でもKaggle Grandmasterは特に高い評価を受ける称号です。現在、世界に388人のみがこの称号を持っています。
会社情報
株式会社Ristは、京都市に本社を置く企業で、データサイエンスやAI技術に力を入れています。設立以来、多くのプロジェクトに参加し、技術力を磨いてきました。今後もRistは、このような知見をもとに新しいチャレンジに取り組んでいくことでしょう。