物流業界の変革を実現するラピュタロボティクスの新モデル導入

ラピュタロボティクスとケイヒン配送の新たな挑戦

物流業界における効率化の流れは加速しており、その中心にいるのがラピュタロボティクスです。東京都江東区に本社を構えるこの企業は、最新のロボティクス技術を駆使し、高い生産性を実現するためのソリューションを提供しています。このたび、ラピュタロボティクスは横浜の商品センターを運営するケイヒン配送株式会社に「ラピュタPA-AMR大容量モデル」を納入し、実際の稼働を開始しました。このプロジェクトは、物流業界の属人的な運用からの脱却を目指すものです。

導入背景とその必要性

ケイヒン配送では、出荷作業が主にベテランの作業スタッフに依存しているため、新人スタッフやスポットワーカーの即戦力化が大きな課題となっていました。また、人手不足の問題が深刻化する中で、現場のオペレーションにかかる負担も増大していました。これに対処するため、ラピュタPA-AMRの導入が決定されたのです。

ラピュタPA-AMRの特長

「ラピュタPA-AMR大容量モデル」には、出荷作業の効率化を実現するための独自の機能が搭載されています。主な特長は以下の通りです。

- リストスキャン方式の採用

事前に印刷された帳票に付けられたバーコードをスキャンすることで、作業の順序を柔軟にロボットに割り当てることができます。この手法により、帳票と荷物の事後照合が不要になり、手戻り作業を減少させることができます。

- マルチオーダーピッキング機能

ラピュタPA-AMR大容量モデルは、30Lオリコンを4つ搭載しているため、各オリコンごとに1オーダー分を同時にピッキング可能です。この方式により、従来の60Lオリコンによる複数オーダー一括処理よりも効率的に動け、移動距離を大幅に削減しています。

- 生産性の向上

マルチオーダーピッキングと歩行数の削減を組み合わせることで、従来比で2倍以上の生産性を目指します。これにより、現場の人手不足をカバーしつつも、安定した出荷作業を実現します。導入後は、PDCAサイクルを通じた定量的な改善を進めています。

利用者の声

ケイヒン配送の物流企画チームのリーダーである若尾明弘さんは、「属人的な作業からの脱却は当社にとって重要なテーマです。ラピュタPA-AMRの導入によって、新人やスポットワーカーでも即戦力として活動できる状況を整えられることに期待している」と語っています。また、商品管理のサブリーダー、猪股真澄さんは「従来の手作業では教育コストや生産性向上に限界がありました。ラピュタPA-AMRの導入で35LPMHから79.5LPMHへと生産性が飛躍した」とインパクトのある成果を語っています。