医療現場を変える連携技術
2025年8月28日、シェアメディカルが提供する医療用チャットサービス「メディラインワークプレイス」と、レスコが手掛ける精神科病院向けクラウド「Warokuホスピタルカルテ」がAPI連携を開始することが発表されました。これは、医療の現場において業務を効率化し、医療サービスの質を向上させるための重要なステップです。
1. 「メディラインワークプレイス」とは?
「メディラインワークプレイス」は医療や介護に従事するエッセンシャルワーカー向けに開発されたチャットサービスです。このプラットフォームは、情報の断片化や格差を解消し、安全にリアルタイムで情報をやり取りできる環境を提供します。医師や看護師、薬剤師など多職種間でのコミュニケーションを支援し、情報共有の効率を劇的に向上させる特徴があります。
2. 「Warokuホスピタルカルテ」の役割
「Warokuホスピタルカルテ」は、従来の紙カルテから電子カルテへの移行を進めるために設計された、精神科病院向けの医療情報クラウドです。このシステムは標準コードやマスタに準拠しており、スムーズな情報の共有を可能にします。さらに、APIとの連携を通じて、さまざまなサービスの統合が容易になるというメリットがあります。
3. API連携のメリット
今回のAPI連携によって、医療従事者は「Warokuホスピタルカルテ」の画面から直接「メディラインワークプレイス」のチャット機能にアクセス可能となります。これにより、患者情報を参照しながらリアルタイムでの多職種間連携が実現し、業務の効率が飛躍的に向上します。
特に、緊急時の情報共有や迅速な意思決定が求められる場面において、この連携は重要な役割を果たすでしょう。さらに、従来の業務フローを維持しながら新機能を導入できるため、医療現場での導入時のストレスを軽減することができます。
4. 精神科医療の質向上に貢献
少子高齢化が進む中、医療従事者の数が減少し、病院経営も厳しさを増しています。政府が推進する医療DX(デジタルトランスフォーメーション)においても、異なるシステム間でのデータ連携やリアルタイムコミュニケーションは不可欠な要素です。シェアメディカルとレスコのAPI連携は、こうした時代の要請に応えるものです。
5. 今後の展望
両社は今後、スケジュール管理機能の追加などさらなるサービスの充実を図っていく予定です。「メディラインワークプレイス」と「Warokuホスピタルカルテ」の連携により、医療従事者の業務がより効率化され、患者ケアの質向上につながることが期待されています。
このように、シェアメディカルとレスコが進める連携は、精神科医療の新たなスタンダードを築くための重要な取り組みとなるでしょう。