使い捨てコンタクトレンズ空ケースのリサイクルに挑む
コンタクトレンズは現代生活に欠かせないアイテムですが、その使用後に捨てられる空ケースが環境への影響を与えています。この課題を解決するため、株式会社シードをはじめとする企業が革新的なリサイクルプロジェクトに取り組んでいます。シードは、空ケースを回収し、再資源化する「BLUE SEED PROJECT」を推進していますが、最近、さらなる高みを目指してケミカルリサイクルの実証実験を開始しました。
新たなリサイクル手法、ケミカルリサイクルの挑戦
ケミカルリサイクルとは、使用済みプラスチックを分解し、油やガス、モノマーなどの原料レベルに戻すことで、新しいプラスチック製品として再利用する手法です。本プロジェクトでは、消費者から回収した使用済み空ケースを原料にして、新たな空ケースを製造します。これにより、衛生面と安全性に高い基準が求められる使い捨てコンタクトレンズ用のケースを環境に配慮しつつ再生することが可能となります。
プロジェクトの背景と目的
シードは2019年から「BLUE SEED PROJECT」を推進しており、全国の協力施設を通じて多くの使用済み空ケースを回収してきました。回収したケースは再生利用され、物流用パレットなどとして生まれ変わっています。しかし、さらなる資源循環の高度化を目指し、ケミカルリサイクルによる新品同等の品質を有するプラスチックへの再資源化に取り組むことを決定しました。
実証実験の内容と進捗
2025年10月から始まるこの実証実験では、全国の協力施設、具体的には眼科やコンタクトレンズの販売店等から回収した使用済み空ケースを用いてケミカルリサイクルを行い、新たな空ケースを製造する計画です。再生原料を使用した空ケースはシードが販売するコンタクトレンズの容器として使用される予定であり、2027年に商業販売される見込みです。
透明性を重視した取り組み
本プロジェクトでは、国際的なサステナビリティとカーボンに関する認証制度「ISCC(International Sustainability and Carbon Certification)」にも基づいた管理体制を整えています。これにより、回収から再資源化、製品化までのプロセスを記録し、リサイクルの透明性と信頼性を確保します。協力施設には適切な回収体制を整備し、自己宣言書の取得をお願いしています。
将来に向けた展望
今回の実証実験を通じて、空ケースの回収から再資源化、製品化、販売までの一貫した資源循環モデルを確立することを目指しています。コンタクトレンズ業界においても資源循環を推進し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けます。
BLUE SEED PROJECTの重要性
シードのBLUE SEED PROJECTは、使い捨てコンタクトレンズの空ケースを回収し、資源として再利用するプロジェクトです。回収による収益は海洋環境保全団体「一般社団法人JEAN」へ寄付され、環境保護にも寄与しています。このように、シードはただのコンタクトレンズメーカーに留まらず、環境負荷を軽減するための社会的責任を果たしています。
この取り組みを通じて、コンタクトレンズ業界がどのように持続可能な社会へと導いていくのか、今後の動向が注目されます。