2023年12月9日、岐阜県山県市から来た加藤慶さんが、移住者を対象とした「第2回ニッポン移住者アワード」で地域産業賞を受賞しました。この賞は、地域に根ざした貢献をした方々に贈られるもので、加藤さんはその受賞者の一人として認められました。加藤さんは新卒からIT企業で5年間勤務後、地域おこし協力隊として山県市に移住しました。その背景には、地元の特産物である「伊自良大実柿」と、復活した「柿渋染め」の魅力がありました。
移住後、彼は山県市の伝統的な柿文化を広める活動を始め、柿渋染め工房「柿BUSHI」を設立しました。この工房では、柿渋染めの体験や製品の販売を行い、さらに伊自良大実柿の保全活動にも取り組んでいます。このような取組みが評価され、彼は地域産業賞を受賞したのです。
受賞について、加藤さんは「地域での活動が評価されたことが本当に嬉しい」と喜びを語り、地域の仲間たちにもその喜びを伝えたいとコメントしました。また、山県市企画財政課の佐伯さんも、加藤さんの取り組みが高く評価されることを嬉しく思っており、山県市の柿文化の素晴らしさを広めていく姿勢を示しています。
加藤さんの取り組みを評価する選考委員、風間欣人氏は「商品化を行い地域産業を支え、持続可能な未来を創出している」とし、彼の努力が地域の新たな産業を生み出す可能性について言及しました。
今後、株式会社ポニーキャニオンは、山県市のシティープロモーション事業と連携し、さらにその魅力を広める活動に取り組む予定です。2024年度からは、岐阜県山県市のPRに向けた新たな施策も始まります。
加藤さんのストーリーは、地域に根付いて新しい価値を生み出すことの重要性を改めて私たちに教えてくれます。移住者が地域社会に与える影響と、その後の関係性が、地域づくりにおいてどれほど重要であるかを感じさせる出来事でした。加藤さんの今後の活動にも期待が高まります。ますます注目が集まる山県市の柿文化が、どのように育まれていくのか、ぜひ注目してください。