Nao’ymtが贈る新たな音楽世界『檻』
歌手・プロデューサーのNao’ymtが、キャリア25周年を祝い新曲『檻』を6月1日にリリースしました。この楽曲は、2020年に発表された人気曲『孤島』の続編として位置付けられていますが、視点や感じ方は大きく異なります。
雨に閉ざされた世界での孤独感
『孤島』はパンデミックの時代における外的な脅威から心を守るような温かいトーンが特徴でした。一方で、『檻』は雨によって閉じ込められた空間を描写し、そこで感じる孤独や諦めの感情を foregroundにしています。この楽曲を聴くと、ただの広がりのない外界ではなく、私たちが現実の厳しさをどのように受け止めているかが反映されています。
「ぼくらは雨が止むまでここにいるから、気にせず先に行ってくれ」という歌詞には、現代社会の情報過多とそれに対する疲れが色濃く表現されています。このラインは、不安を抱えながらも一歩踏み出せない心情を浮かび上がらせ、聴く人の心に強い共鳴をもたらします。
密やかな共犯関係
「君とふたりで、ここにいよう」というフレーズからもわかるように、歌の中では特別な絆が静かに描かれています。そこには、共にいることでのみ感じられる安心感と、一緒にいることの嬉しさが含まれているのです。この微妙に交わる関係性が、雨音の中で息づき、聴く者を引き込んでいきます。
音楽的なこだわり
本作『檻』では、Nao’ymtが作詞、作曲、トラックメイク、ヴォーカルまでを一手に引き受けています。マスタリングには、The WeekndやBillie Eilishなどのアーティストを手がけた名匠、Dave Kutchが参加しているため、完成度の高い作品となっています。これにより、Nao’ymtの持つ音楽的な幅と深さが一層際立っています。
25周年記念プロジェクトの展望
2019年から始まったこの25周年記念プロジェクトは、2025年1月から12月まで毎月新曲を届ける予定です。『檻』はその第6作目として、多くの期待を受け止めています。各作品が「人生とは何か」というテーマを軸に、Nao’ymtの内面的な対話と現代社会とのつながりを探る旅を続けています。
Nao’ymtの未来
Nao’ymtは、今後も大阪・関西万博の公式ショーやゲームへの楽曲提供など、幅広い活動を展開する予定です。これにより、彼独自の音楽スタイルと表現方法がさらに進化していくと期待されています。
今回の『檻』は、Nao’ymtの音楽に新たな一歩を刻む重要な作品となっていることでしょう。これからも目が離せないアーティストです。