人材開発専門誌『Learning Design』2025年9-10月号の公開
株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、企業および個人向けの教育・研修メニューを提供する人材育成支援事業部を通じて、2025年9-10月号の人材開発専門誌『Learning Design』を発行しました。この号は、9月12日より人事担当者向けの会員サイト「Learning Design Members」でウェブ公開されています。
特集:「就職氷河期世代の成長支援」
特集では、「就職氷河期世代」の成長支援がテーマです。この世代は、バブル崩壊によって就職が非常に厳しくなり、1993年から2005年頃に就職活動を行った人々を指します。彼らは良好な雇用環境の中で就職活動を行った世代とは対照的に、非正規雇用に甘んじることを余儀なくされています。多くの人が経済の厳しさに直面し、企業に入社しても教育や成長の機会が削減されています。これは、この世代に対して誤解と偏見がある一因とも言えますが、実際には企業にとっても貴重な戦力となる可能性を秘めています。
この特集では、識者の意見や企業の成功事例を基に、就職氷河期世代が活躍するために必要な支援策について考察しています。たとえば、十分なサポートを得ないまま働くことが多いこの世代には、もはや「生きる」ための支援が求められています。
新連載の開始
さらに、注目の新連載「人事哲学」にも焦点が当てられています。この連載では、哲学的な思考を通じて人事における意思決定を深める役割を果たすことを目指しています。第一回目は坪谷邦生氏と品川皓亮氏が登場し、「人事の意思決定に役立つ5つの思考法」についての対話を通じてその概念を紹介しています。
連載記事の魅力
印象的な連載には、建設技術研究所の中村哲己氏のリーダー論や、国際医療福祉大学の志賀隆教授へのインタビューなど、多様な視点からの人材育成に関する深い洞察が盛り込まれています。中村氏は人材を「最大の経営資源」と位置付け、誠実さや責任感がいかに重要かを語っています。
一方で、中原淳教授との連載では、救急医療の現場での教育法や指導者としての心構えについても言及されています。
エーザイの三瓶悠希氏は、人事のあり方を変革するためにコミュニケーションデザインに力を入れる必要性について詳しく述べています。彼は従業員とのオープンな対話を通じて新たな人事の方向性を示しています。
学びを深めるために
『Learning Design』2025年9-10月号は、今後の人材育成や組織開発に大いに役立つ情報を提供しています。会員制度「Learning Design Members」では、貴重なリソースやセミナー、交流の場が用意されていますので、ぜひご利用ください。
この合号を通じて、様々な層の人々が就職氷河期世代を理解し、支援するための知恵を得られることを願っています。人材育成の道は長いですが、共に考え、支え合うことで、より良い未来を築くことができるのです。興味のある方は、ぜひ「Learning Design Members」サイトで今号をお楽しみください。