生成AIで効率化
2025-07-30 11:56:24

生成AIを活用した医療現場の業務効率化実証実験を旭川赤十字病院で実施

生成AIを活用した医療現場の業務効率化実証実験



オープングループ株式会社の子会社オープン株式会社は、AWSジャパンと協力し、旭川赤十字病院にて生成AIを用いた音声データ認識による実証実験を実施することを発表しました。この実証実験は、インフォームド・コンセント(IC)やカンファレンスの議事録を自動生成することを目的としています。

実施背景と目的


旭川赤十字病院では、自社提供の業務効率化ツール「BizRobo!」を用いて、業務改善に取り組んでいましたが、2024年4月に施行される新しい医師の働き方改革や、高齢化や労働人口の減少という現状により、さらなる改革が求められています。このため、さらなる医療DXを進めるために、生成AIの導入が急務とされました。

AWSジャパンとの連携を通じて、彼らが提供するクラウドインフラストラクチャーを利用し、医療現場の負担を減少させることを目指しています。音声データを録音し、自動化されたツールを使ってICとカンファレンスの議事録を効率的に生成することにより、患者のケアや治療方針に関する重要な情報をよりスムーズに記録していくことが可能となります。

実証実験の内容


実験は2025年3月から7月にかけて行われます。基本的な手順は以下の通りです:
1. 旭川赤十字病院で行われるICとカンファレンスの音声を録音します。
2. BizRobo!を用いて必要な情報を収集し、これをAWSの「Amazon Transcribe」および「Amazon Bedrock」に連携して処理します。
3. 「Amazon Transcribe」が音声を文字に変換し、その後「Amazon Bedrock」が要約や整形を行い、自動的に議事録を生成します。

このプロセスにより、医療スタッフが手間を省けるだけでなく、質の高い医療提供に向けたサポートが強化されます。

効果の検証と今後の展望


オープン株式会社は、実証実験の結果について以下の観点から評価します:
  • - クオリティと医療安全の担保:電子カルテから正しく情報が引用されているか、議事録が適切に作成されているかなど。
  • - 業務削減効果:どの程度の時間短縮ができたかを比較します。
  • - 働き方改革への寄与:スタッフの残業削減にどのように寄与するかなど。

実験結果については、初期の段階で既に議事録作成において30~60%の時間短縮が実感されています。オープンでは今後も医療機関において必要なカスタマイズを行い、より効果的な生成AIの導入を推進していく予定です。

また、AIの導入が進む中で、退院サマリや看護サマリ、自動作成される診療情報など、この技術を様々な業務に展開し続ける方針です。これにより、旭川赤十字病院だけでなく、地域全体の医療提供の質向上に貢献することを目指しています。

まとめ


この試みは、医療における効率化と質の向上に寄与する画期的なプロジェクトです。オープン株式会社とAWSジャパンの連携によって、この検証が成功し、医療現場における新たなスタンダードを確立することに期待が寄せられています。今後の進展にも注目です。


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