久米島町と商船三井が再生可能エネルギーで地域振興を推進

久米島町と商船三井が再生可能エネルギーで地域振興を目指す

2023年10月28日、株式会社商船三井が沖縄県久米島町と包括連携協定を締結しました。本協定は、再生可能エネルギー事業、脱炭素事業、そして産業ツーリズムに焦点を当てています。商船三井は、海洋温度差発電を開始点に、両者の技術や知見を活用して地域の課題解決を図り、産業振興へとつなげることを目指しています。

久米島モデルの推進

久米島町は、海洋深層水を地域資源として活用し、複合利用を進める「久米島モデル」を確立しています。この取り組みは、2040年までに島内のエネルギー消費を100%再生可能エネルギーで賄うことを目標にしており、地域の持続可能な成長を見据えたものです。また、観光資源と連携した産業ツーリズムの振興も重要な要素です。自然や特産物、アクティビティなど、久米島ならではの観光を広めるための取り組みの一環として、脱炭素化ツーリズムにも期待が寄せられています。

強化される連携の成果

商船三井は、「BLUE ACTION 2035」と題する経営計画の中で、環境戦略を重要な柱の一つに位置付けており、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目指しています。この協定の締結により、久米島町との連携を一層強化し、再生可能エネルギー手法を確立すると共に、地域の産業振興を推進するモデルを構築します。特に、OTEC（Ocean Thermal Energy Conversion）の商用化を目指す取り組みが注目されています。

人口減少への対策

人口減少が進む中で、外国人人材事業の経験を生かし、久米島における人手不足解消への貢献も重要なテーマです。商船三井は、同社のグループ会社との連携を通じ、観光産業の活性化に努めていくとしています。久米島の「久米島モデル」を核にして、周辺産業の発展と地域活性化に寄与する姿勢が感じられます。

未来に向けたビジョン

商船三井としては、海洋深層水を通じた産業振興の推進はもちろん、脱炭素への取り組みを進める中で、地域との連携も大切にしていきます。本協定により、両者がともに利益を享受し、持続可能な地域づくりに寄与することが期待されています。再生可能エネルギーの導入が進むことで、久米島の未来がより明るいものとなるでしょう。環境にやさしい技術と地域の魅力が融合した地域振興が、これからの久米島において重要な役割を果たすことになりそうです。