訪問看護の人材確保に向けた新たなステップ「e-Nursing」サービス開始

訪問看護ステーションの現状

昨今、医療現場では訪問看護の重要性が増してきました。しかし、その一方で人材確保や定着の難しさも浮き彫りになっています。株式会社eWeLLがこの問題に対処하기として、2025年4月より「e-Nursing」という新たな福利厚生サービスの提供を開始すると発表しました。

このサービスは訪問看護ステーションの従業員を対象としており、無料で利用できる特典を幅広く取り揃えています。具体的には食事、レジャー、美容など多様な利用可能店舗での割引やサービスを提供することで、日常生活の質を向上させることを目指しています。

求人倍率の高い訪問看護

公益社団法人日本看護協会が行った2023年度の調査によれば、訪問看護ステーションは看護師の求人倍率が4.18倍と最も高く、求職者からの人気が低いことが課題とされています。また、離職率は21.5％に達しており、これは病院勤務の看護師の11.8％に比べて高水準です。このため、訪問看護事業者は人材の定着を促進する取り組みが求められています。

「e-Nursing」の内容と利用条件

「e-Nursing」は、訪問看護専用の電子カルテ「iBow」を契約している法人の従業員とその家族が対象となります。このサービスを通じて、業務のスムーズな運営をサポートし、福利厚生の強化を図ります。

利用にはいくつかの条件がありますが、主なものとして、訪問看護ステーションが勤怠管理サービス「iBow KINTAI」と連携する必要があります。このシステムは労務管理を効率的に行うことを可能にし、看護師の定着率を向上させる助けとなるでしょう。

事業の未来と展望

少子高齢化が進む現代において、訪問看護はますます重要な役割を果たすことになります。その中で、eWeLLは「ひとを幸せにする」というミッションを掲げ、医療従事者の業務効率化を支援するサービスを展開しています。「iBow」は全国の訪問看護ステーションで使われており、約5万4千人の看護師が利用しています。