杭全神社の挑戦
2025-08-25 13:48:50

映像技術で地域の文化財を守る杭全神社の挑戦

映像技術で地域の文化財を守る杭全神社の挑戦



大阪市平野区に位置する杭全(くまた)神社が、キヤノンマーケティングジャパングループの技術を活用し、地域の重要文化財の保護と防犯対策を強化しています。伝統的な神社の役割を支えるために、映像解析技術を用いた新しい防犯システムを導入したことで、地域住民の安心・安全にも寄与しています。

この取り組みでは、スウェーデンのAxis Communications AB(アクシスコミュニケーションズ)が製造したネットワークカメラが活用され、監視や警戒が従来よりも大幅に向上しました。特に、AIを搭載したカメラの機能により、「人」の検知能力が高まり、誤検知が減少。これにより、多くの地域で発生している神社仏閣に対する犯罪を未然に防ぐことが期待できます。

伝統と技術の融合



杭全神社は、地域の氏神として重要な役割を担っていますが、近年、少子高齢化や地域の絆が希薄化する中で、防犯対策に苦労してきました。特に、重要文化財に指定されている本殿などの管理については、スタッフの数が限られる中で、課題も多くありました。このような背景の中、キヤノンS&Sが提案した新たな防犯システムは、職員の業務負担を軽減しつつ、文化財の安全を守るための理想的な解決策です。

新設されたシステムは、神社の重要文化財に接近した侵入者を特定し、それにインパクトを与えるストロボサイレンが発報。そして、管理者のスマートフォンに瞬時にアラートが届くことで、職員は現地に行かなくても状況を確認し、迅速な対応が可能になります。

効率化と安全性の向上



このような技術導入により、職員の業務は効率化され、不必要な現地訪問を減少させました。これまでは、月に数回あった誤報が、現在ではほぼ1回に留まるようになり、夜間の業務も大きく軽減されています。さらに、参拝者へのサービス提供にもより集中することができ、杭全神社は地域住民に対してさらなる価値を提供できるようになったのです。

神社の禰宜(ねぎ)である藤江寛司さまは、今回のシステム導入がもたらした進化について語ります。「外にいても、夜間でもスマートフォンから神社の様子を確認できるようになったことは非常に重要な進展です」とのこと。これにより、地域の文化資産を未来へ繋ぐ活動にも、より注力できる環境が整いました。

地域とのつながりを深める



杭全神社は、平安時代に創建されて以来、地域の人々に寄り添ってきました。境内にある樹齢850年以上の大クスノキが見守るこの神社は、訪れる人々にとって心のよりどころです。今後も、キヤノンの映像解析技術を駆使し、文化財の維持や地域のつながりを強化しながら、美しい未来を築いていく所存です。地域社会の安心・安全の実現に向けて、杭全神社の挑戦は続きます。


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