STA仕上の革新
2025-07-30 08:57:33

高精細エッチング用ステンレス鋼「STA仕上」で持続可能なものづくりを実現

日本金属の新しい挑戦



環境への配慮が強く求められる現代、企業は持続可能な製品を提供することが求められています。その中で、日本金属株式会社が提供するエコプロダクトの第4弾として発表された「STA(スペシャルテンションアニーリング)仕上」は、加工精度と環境負荷削減を兼ね備えた革新的なステンレス鋼です。

STA仕上の特徴



従来のテンションアニーリング(TA)仕上げ技術は、高い平坦度と低残留応力により高評価を得ていました。しかし、STA仕上はこれを一歩進め、さらなる革新をもたらします。この新技術は、加工後の形状安定性を飛躍的に向上させ、特にハーフエッチング工程における反りの問題を解消しました。

この革新により、STA仕上はエッチング面の滑らかさを実現し、結晶粒径を微細化しています。これにより、さまざまな高精細微細加工用途でも対応可能となったのです。工程の簡素化や省略が可能になり、製造プロセス全体のエネルギー効率を向上させることができます。さらには、製品設計の自由度が高まることで、形状や仕様の最適化も実現。結果として、加工効率の向上や歩留まりの改善に貢献するのです。

STA仕上の採用例

この特性に支えられ、様々な産業分野において既に多くの採用実績を持つSTA仕上ですが、その位置付けには特別な意味があります。日本金属は、STA仕上をエコプロダクトと認定し、2050年までのCO₂排出量Net Zero達成に向けた取り組みの一環として、持続可能なものづくりを推進しています。

ビジョン「NIPPON KINZOKU 2030」



さらに、日本金属は第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」のビジョンを掲げています。このビジョンには、『人と地球にやさしい新たな価値を共創するMulti&Hybrid Material企業』という理念が盛り込まれており、様々な素材を活用することで最終製品に求められる性能を実現し、人と地球の未来に貢献することを目指しています。

具体的には、「Multi & Hybrid Material」と「Near Net Shape」、「Near Net Performance」というキーワードを中心に、独自技術を活用した将来を見据えた製品開発を行い、新たなニーズに応える新技術や新製品の創出を進めています。

STA仕上の仕様と対応可能性



STA仕上は、鋼種にはSUS304、SUS301、SUS430などを用い、厚さは0.1~0.5mm、幅は最大600mmまで対応可能です。結晶粒を微細化するオプションも提供しており、必要に応じてエッチング面を滑らかに仕上げることができます。

日本金属の冷延技術や業界トップレベルの独自技術が活かされるこの新製品は、5G通信やモバイル機器、さらには半導体関連の分野でも需要が見込まれており、今後の販売拡大が注目されます。

企業の持続可能な発展や環境対応素材の普及が求められる中で、日本金属のSTA仕上は、未来の製造業における新しいスタンダードを提示する存在となるでしょう。

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本製品や技術に関するさらに詳しい情報は、日本金属株式会社の公式ウェブサイトをご覧ください。




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