運動不足を感じる人が約8割、運動継続の壁とは？

安心と健康のための「運動」状況調査

最近の調査によると、約8割の人々が運動不足を実感していることが明らかになりました。この調査は株式会社ロイヤリティマーケティングが行ったもので、対象は15歳から79歳の生活者です。「生活者の運動実態調査」として実施され、運動継続における様々な課題についても焦点が当てられました。

運動不足の現状

調査の結果、「運動不足をよく感じる」と答えた人は39.7%、「ときどき感じる」との回答を合わせると、全体の約76.4%が運動不足であることを認識していることがわかりました。さらに、運動を続ける際の最大の壁として「モチベーションが続かない」との回答が31.1%を占めました。この傾向は特に、忙しさや体力不足が影響していると考えられます。これでは、身体的な健康維持が難しい状況です。

運動を続けるために求められるサポートとしては、「気軽に利用できる施設」が37.2%で最も多いことが判明しました。仲間と一緒に運動することが必要だと感じている人も多く、23.7%が「仲間」を挙げています。これからますます重要になってくるのは、運動を気軽に楽しめる環境をどう整えるかです。

男女別の運動習慣

運動の頻度について見ると、「ほとんど運動をしない」と答えた人は38.9%にもなります。一方で、定期的に運動を行っている人は53.5%に達しており、週1-2日は運動している層が多いことも確認されました。この傾向は男女の間で顕著に差があり、男性は「ほぼ毎日」の運動回答が女性よりも高く、全ての頻度において男性が上回っています。これは、男女による運動習慣の差を如実に示しています。

運動を始めた理由

年代別に見ると、運動を始めたきっかけは「健康維持」が圧倒的に多く、特に70代では84.6%とほぼ全員がこの理由を挙げています。逆に、10代は「体重管理」が多く36.4%を占めるなど、年齢によって目的が異なります。生活習慣病の予防や心身の健康のために運動に取り組む姿勢が、大人の方が強いことがあらためて浮き彫りになりました。

運動を行う場所

運動を行う場所に関しては、「近所の公園・屋外」と「自宅」がそれぞれ49.7%と45.8%を占め、身近なところで運動を行っていることがわかります。これに対し、ジムやフィットネスクラブは16.7%と低迷しています。運動を行う場所の選択肢が限定される中で、近場での活動がメインとなりやすいことが見えてきました。

運動の効果

運動を行うことで得られる利点は、「気分のリフレッシュ」（37.7%）が最も多く、次いで「体調が良くなった」（27.7%）や「体重が減った／筋肉がついた」（24.3%）となっています。特に体調改善については、高年層が最も強く実感している点が興味深いところです。健康維持だけでなく、運動がメンタル面や身体面の改善にも寄与しているとのデータが得られています。

このように、運動不足が広がる中で、モチベーションの維持や気軽に運動できる環境の提供が求められています。運動は身体だけでなく、心の健康にも大いに役立つもの。今後、地域でのサポートやキャンペーンが必要不可欠になるでしょう。年齢や性別に関係なく、「運動」を楽しむ習慣を広げていきたいものです。