460年の歴史を持つ本牧の伝統行事
今年、横浜本牧で行われる「お馬流し」は、460年の歴史を誇る特別な伝統行事です。この祭りは、1556年に始まり、現在に至るまで地域の人々に親しまれ続けています。お馬流しとは、本牧神社の例祭において、茅で作られた馬首亀体の「お馬さま」を海に流すことで、町中の災いや穢れを祓い、天災や疫病からの平穏を祈る神事です。この行為は、無形文化財として神奈川県に認定されており、地域の文化と精神を伝える重要な役割を担っています。
本牧の人々にとって、この祭りは単なる行事にとどまらず、心の中に深く根付いた「原風景」といえます。「本牧の夏はお馬流しの夏」と言われるほど、地域の人々にとって特別な時間として過ごされています。祭りの中では、厳粛な神事が執り行われる一方で、盆踊りや神輿渡御などの楽しいイベントも行われ、地域の絆がさらに強まります。
地域の「声」を届ける中継
横浜マリンFMは、地域密着型のラジオ局として、このお馬流しを生中継しました。町内18地点を巡る行列の様子をスタジオと現地で交互に繋ぎ、奉納神楽や巫女舞、さらには神輿渡御や船上で行われる馬の走りなどを臨場感たっぷりにリポート。この生中継では、参加者の生の声や地域の歴史に関するインタビューも交え、リアルなまちの息づかいが聞こえてきました。
今年のテーマは「一心一意」。地域のあらゆる人々が手を取り合い、伝統を未来に伝えていこうという強い想いが込められています。中継を通じて、神社と町の人々が共に心をひとつにし、祈りと喜びを分かち合う様子がしっかりと伝わり、多くのリスナーに感動を与えました。「代々受け継がれてきたものを絶やさず、これからも続けるために形に残して伝えてくれることが、うれしい」といった声も寄せられるほど、地域の住民にとっても特別な意味を持つ中継となりました。
地元との「つながり」を大切にするマリンFM
横浜マリンFMは、単なる放送機関を超え、地域コミュニティの一部として機能しています。リスナーが自ら番組に参加できるため、多様な地域の声が集まり、地域密着の姿勢が生きた放送が実現しています。災害時には防災情報を迅速に伝える役割も担い、地域の「声のライフライン」としての存在感も示しています。
今回の「お馬流し」中継では、商店主やこども、文化団体など幅広い層の住民が参加し、「つながる放送」を具現化しました。また、マリンFMは開局6周年を祝うプレアニバーサリーイベントも計画中です。横浜市消防音楽隊や多彩なアーティストが出演し、会場から特別番組も生放送される予定です。
地域の未来を見据えて
「地域の声を、地域の中から」という理念のもと、マリンFMはこれからも横浜・本牧の暮らしに寄り添った放送を続けていきます。地域とのつながりを大切にしつつ、未来の世代に向けて文化や伝統をしっかりと繋げていくことが求められています。まさに「まちに耳を傾け、声を届ける」存在として、これからも活躍することでしょう。周波数86.1MHz(ハローワン)で、地域のあたたかい声を伝え続けていくことをお約束します。