経営幹部の心理的安全性を数値化する新ツール「Metareal SC」登場
株式会社ロゼッタが7月18日に新たに発表したAIエージェント『Metareal セーフCxO』(Metareal SC)は、CxO(経営幹部)間の会議や対話を対象に心理的安全性を定量化する画期的なサービスです。このAIエージェントは、発話比率や否定語の使用頻度をリアルタイムで解析し、「安全性指数」を算出します。もしその数値が一定の閾値を下回ると、匿名で懸念を報告できるフォームが自動的に解錠され、健全な対話環境の再構築をサポートします。
開発背景
急成長を続けるSaaS企業などのスタートアップでは、経営層の間に緊張関係や権力の不均衡が生じやすく、結果的に「建設的な対立」が起こりにくくなっていることが多いです。そのため、重要な意思決定が無風のまま進むことがあり、その後にリスクとして顕在化するケースが増えています。従来の心理的安全性ツールは主に従業員を対象としたアンケートであったため、経営層の対話に特化した可視化手段は存在しませんでした。Metareal SCは、このような無風状態を定量的に把握し、組織内から経営の盲点を可視化する新しいAIツールとして設計されました。
Metareal SCの特徴
Metareal SCには、特に注目すべき以下の5つの特徴があります。
1.
「安全性指数」の自動スコア化: 発話比率や否定語の使用などをAIが解析し、会話の心理的安全性を数値化します。
2.
リアルタイム警告&匿名懸念フォームの解錠: 安全性指数が閾値を下回った際には即座に警告が発信され、匿名での懸念や異論の投稿用フォームが自動的に解放されます。
3.
感情解析による週次レポート出力: 対話の雰囲気や感情の傾向を分析し、週次でレポートを生成することで、変化や偏りを可視化します。
4.
CxO専用設計のインサイト抽出: 経営幹部に特化した意思決定環境を精密に診断し、改善するために設計されています。
5.
誤った意思決定の早期警戒: 誰も異を唱えなかったというリスクを事前に察知し、意思決定の質を守る仕組みを提供します。
このような機能により、Metareal SCはCxO同士の対話環境をより良いものにし、結果的に健康的な組織運営を手助けします。特に急成長中の企業のCEOや共同創業者、意思決定の質を向上させたいスタートアップの経営者、経営企画やガバナンス担当者などにとって、非常に有用なツールとなります。
今後の展望
メタリアル・グループは、Metareal SCの提供にとどまらず、AIコンサルティングをさらに強化し、業界に特化した生成AIシリーズの展開を進めていく考えです。このシリーズは各業界の特性や現場のニーズを把握し、迅速に解決策を提案することが目的です。
また、AI技術の進化を生かしながらも、特に現場での活用に重きを置き、「現場で使えるAI」を提供することを目指しています。今後も『Metareal DD』に続く新たな製品を展開し、各業界のニーズに応える取り組みを続けることが期待されます。
総じて、Metareal SCは経営幹部の会議や対話の場に新たな「心理的安全」という視点を導入し、企業の健全な意思決定文化を育むための一助となります。AIがもたらす新たな時代の幕開けを、ぜひ体感してみてください。