JTBの成長戦略
2025-11-21 16:58:01

JTBグループが新たな成長戦略を示した2026年3月期の決算報告

JTBグループが示す未来への展望



2026年3月期第2四半期(中間期)のJTBグループの連結決算概要が発表されました。今回の決算は、新中期経営計画「新交流創造ビジョン」のフェーズ3である「成長・飛躍」の初年度にあたり、ビジネスモデルの革新と経営基盤の強化をテーマにした取り組みの成果が反映されています。

ツーリズム産業の力強い回復



当期のツーリズム産業は、観光庁によるデータでも示されている通り、順調に持ち直しています。特に、2023年4月から8月までの総取扱額が前年同期比で103.6%と伸び、訪日外国人客数も過去最多の3,000万人を超えました。この背景には、特に大阪・関西万博の影響が大きく、国内市場の盛り上がりが観光需要を支えています。

JTBグループにおいては、旅行関連事業全般で前年同期を上回る結果を残し、特に訪日旅行とグローバル旅行がその牽引役となりました。また、Meetings & Eventsやビジネストラベルなど、旅行以外の領域でも計画を上回る成長を記録しています。

成長戦略と人材投資



中長期的な成長のための戦略として、JTBグループはグローバル事業展開とビジネスモデルの変革を進めています。具体的には、Northstar Travel Groupとの恋愛株式譲受に関する投資判断を行い、国際的なプレゼンスを強化する方向に舵を切りました。同時に、人材への戦略的投資を加速し、賃金改善や要員の増強を進めています。これにより、経営基盤がさらに安定し、計画以上の増収増益が実現いたしました。

ツーリズム事業のハイライト



ツーリズム事業の法人分野では、教育や企業マーケットに対する課題解決型提案が評価され、前年実績を大きく上回る結果を出しました。また、令和6年3月に開催されるWorld Baseball Classicの公式ホスピタリティ&トラベルプログラムの企画・運営権を取得し、スポーツ・エンタテイメントビジネスの強化にもつながっています。

個人向けサービスにおいては、お客様のフィードバックをもとに、広範なチャネルでの顧客対応環境の整備や、アプリ・デジタル機能の強化を進めています。さらに、F1層やZ世代を狙った海外旅行専門店のオープンや、大阪・関西万博をテーマにした商品展開など、多様なニーズに応える取り組みが行われています。

地域との連携によるソリューション提供



エリアソリューション事業にも注力し、JTB BÓKUNを通じた観光DXの推進や、手ぶら観光の導入、地域経済の活性化を狙った多言語地域情報ポータルサイトの展開など、地域課題解決に向けたソリューションを展開しています。また、大阪・関西万博に関連して道頓堀中座で新たなナイトタイムエンターテイメント「OSAKA VARIETY ACT SHOW」を開始し、訪日外国人旅行者の滞在時間・消費額向上にも寄与しています。

グローバル領域の展開



グローバルDMC事業も好調で、特に欧州を中心とした需要の取り込みやコスト競争力を維持しながら、成果を上げています。新たに数多くの新規案件を受注し、特にビジネストラベル領域では顧客満足度向上に向けた取り組みが実を結ぶ形となっています。

まとめと今後の展望



今後もJTBグループは、2026年3月期の通期見通しに基づいて、営業利益120億円の達成を目指すとともに、ビジネスモデル変革を加速させていく方針です。具体的には、海外旅行の扱いの拡大を図り、顧客のニーズに応じた商品や販売戦略を強化していく方針です。また、DEIBやサステナビリティ戦略を重視しており、経営効率の向上にも努めます。これらの取り組みを通じて新たな価値を創造し、持続可能な社会への貢献を果たしていきます。


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