日本における心理カウンセリングの未来を切り開く小槻みのりの挑戦

日本とアメリカの間で心理カウンセリングに関する考え方には著しい違いがあります。アメリカでは、カウンセリングは単なる治療手段ではなく、自己成長や人間関係の深化を図る「心のジム」として広く受け入れられています。この考え方は、日常的なセルフケアの一環と捉えられ、特に大都市では「成功する人ほどセラピーを受けている」という見方が定着しています。これにより、北米のメンタルヘルス市場は2024年には約20兆円に達する見込みです。

一方、日本では未だに「カウンセリングは病気や深刻な問題を抱えている人のためのもの」という固定観念が根強く、一般的に最後の手段として使用されることが多いようです。「弱みを見せるのは恥ずかしい」といった文化的価値観が影響し、カウンセリングに通っていることをオープンにすることが避けられています。そのため、心のケアに対する社会的な偏見も根強く、カウンセリングが自己投資といった形で広がることは期待されていないのが現状です。IMARCグループによる調査でも、日本のメンタルヘルス市場は2024年に265億ドルにとどまるとされています。

マイメンタルケアがもたらす新しいセルフケアの習慣

このような状況の中で、株式会社すたてらの小槻みのりが取り組む「My Mental Care」サービスは、手頃な価格で心理カウンセリングを提供し、セルフケアの新たな潮流を生み出しています。1回50分、2,000円から利用可能で、これにより「人に話すほどではない」と考えている悩みを抱える人々が、気軽に心理サポートを受けられる環境を整えています。小槻は、未病の段階で心を整えることの重要性を指摘し、定期的なカウンセリングを通じてストレス管理能力を高め、自己成長を促進することを目指しています。

こうした取り組みの中で、「カウンセリングが自己投資である」という考え方を広め、心の健康管理が体の健康管理と同等に重要であることを社会に認識させることが重要です。これにより、マイメンタルケアは多くの人に「心のケアの価値」を届ける第一歩を踏み出すことを期待しています。

誰もが気軽に話せる環境づくりを目指して

また、Instagramアカウント @mentalcareclub（フォロワー4.7万人）は、メンタルヘルスに関する情報発信を行い、「メンタルヘルスについて話すことは恥ずかしいことではない」という価値観の浸透を目指しています。このようなイメージの転換が進むことで、カウンセリングがより身近な存在となり、一人で悩んでいる人々が肩の荷を降ろせる助けとなると、小槻は考えています。

AI時代における人間セラピストの重要性

さらに、My Mental Careでは経験豊富なセラピストを揃えており、彼らのバックグラウンドも多様です。臨床心理士や公認心理師、生きづらさを抱える人々のためのサポートが求められる時代において、人間ならではの「共感」や「非言語の理解」、「信頼関係の構築」は依然としてAIでは再現できない独自の強みです。

また、セラピスト自身の経験をプロフィールやSNSで積極的に発信することで、クライアントが「この人には私の気持ちが分かるかもしれない」と感じることができ、安心感を持たせることが可能となります。その結果、カウンセリングはより効果的なものとなり、単なる言葉のやり取りを超えて、深い変化を生み出すことができます。

心の健康を守る新しい文化の創出

小槻みのりは、「未病」の段階で心を整えることを大切にしたアプローチを通じて、心のケアを一般的な日常習慣として根付かせることを目指しています。ジムやヨガと同様に、「心の健康を自分で守るのが当たり前」の時代を築くことが、この新たなメンタルヘルス文化を日本に広める鍵であると信じています。今後、ますます重要性を増すであろうメンタルヘルスの分野での挑戦が、多くの人々に影響を与えることを期待しています。