大林組がBIMモデリング新ルールを一般公開し建設業界に革命をもたらす

大林組のBIMモデリングルールが一般公開

大林組（本社：東京都港区）が新たに導入したBIMモデリングルール「Smart BIM Standard（SBS）」の設備コンテンツが、ついに一般公開されました。この新しいルールは、建設業界におけるBIM（Building Information Modeling）の利活用を促進するために、業界関係者の間での情報共有や標準化を目指しています。

SBSサイト開設の背景

大林組は2023年1月にSBSサイトを開設し、建築分野におけるモデリングルールや部材データを公開。一年間の限定公開を経て、現在では継続的に提供されています。この活動は、業界内でのBIMの標準化を促し、これまでに延べ3万件以上のコンテンツがダウンロードされるに至りました。

設備デザインのBIMルール

設備設計分野に焦点を当てた最新の公開内容では、電気、給排水、空調などの設計に関連する情報が提供されています。さらなるBIMの利活用に向けて、様々な業界の専門家との交流を図ることが期待されています。特に、設備設計者や工事会社がこのルールを参考に、新しいモデリングルールを独自に作成することが促されています。

モデリングルールの詳細

新たに公開された設備SBSでは、モデリングルールの概念を解説するページが設けられ、ダウンロード可能なテンプレートやマニュアルも用意されています。これらは、Revitユーザ会やBIMライブラリ技術研究組合、building SMART Japanといった団体の意見をもとに策定されたものです。

BIM一貫利用の利点

BIMの一貫利用は、建設プロセスにおいて情報の伝達を合理化し、迅速な意思決定を可能にします。これにより、建設関係者間の折衝時間が短縮され、生産性の向上が見込まれます。特に、設備設計分野におけるBIM利用の促進は、エネルギー効率の最適化によるカーボンニュートラルの実現にも貢献するでしょう。

今後の展望

大林組は、今後もSBSを利用したBIMモデルの標準化に努めていきます。設計から施工、完成後の維持管理に至るまで、業界の枠を超えた情報の一貫利用を進めることで、建設プロセスにおける生産性向上に寄与していくとしています。新しいモデリングルールが多くの関係者に受け入れられ、業界全体の進化が見られることが期待されます。

イベント等の参加やフォーラム開催を通じて、業界へのさらなる呼びかけが行われる見通しで、多くの人たちがこの動きに参加することが期待されています。