JALグループの取り組みが描くインクルーシブ社会の未来
2025年12月3日から9日までの「障がい者週間」に合わせて、JALグループはその企業理念「全社員の物心両面の幸福の追求」のもと、多様性とインクルージョン(DEI:ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進を強化しています。
日本における約9%の人々が何らかの障がいを持つ中で、JALグループは障壁を取り除き、すべての人が安心して生活できる社会を実現するための取り組みを積極的に行っています。性別や年齢、国籍、障がいの有無に関わらず、多様な人材が共に成長できる職場環境を整え、豊かで暮らしやすい社会づくりに寄与しています。
SYNC25サミットの開催
同グループは、障がい者の排除をなくすために、参画企業500社以上が集まるグローバルネットワーク「Valuable 500」に加盟しています。2025年12月には「障がい者のインクルージョン」をテーマにした初のアカウンタビリティ・サミット「SYNC25」が開催され、世界中から企業や障がい者コミュニティの代表者が集まります。このイベントでは、「企業価値向上とイノベーション」に関連するセッションにJALの執行役員、崎原淳子が登壇し、多様性を企業の競争力に結びつける施策を発信します。
実績を上げるJALアスリートたち
障がい者への支援に力を入れた取り組みを反映し、国際スポーツ大会「東京2025デフリンピック」では、J-AIR所属の太田歩選手が男子バドミントンの混合団体戦で金メダルを獲得しました。また、鈴木雄大選手は「日本パラ陸上競技選手権大会」で200mと400mで連覇を果たし、湯口英理菜選手は「NAGASE カップ2025」で新たな世界記録とアジア記録を樹立しました。
JALサンライトの活躍
株式会社JALサンライトはこの11月、30周年を迎えました。障がいを持つ方々が働きやすい環境を整備し、羽田・成田のJALファーストクラスラウンジで靴磨きやハンドドリップコーヒーサービスを展開し、高い評価を得ています。また、大阪(伊丹)空港にも拠点を新設し、サービスの幅を広げています。教育や技術力を競う社外大会への参加も増え、社員たちのスキル向上にも寄与しています。2025年の「チャレンジコーヒーバリスタ大会」では、JSL社員が優勝を果たしました。
多様性を尊重するアートプロジェクト
2023年に株式会社ヘラルボニーとの提携で始まったプロジェクトでは、JAL SKYMUSEUMで作家・谷田圭也之氏の作品を展示します。2025年12月から2026年2月末までの期間中、さまざまな作品が空を舞い、共生の象徴として存在します。また、機内で提供される3種の紙カップにも異なる作家の作品を使用し、「ありのままで良い」というメッセージを広げています。
安心の搭乗体験会
JALグループでは、発達障がいを持つお子様やそのご家族向けに搭乗体験会を実施し、空の旅への不安を軽減するサポートを行っています。2025年10月、東京での体験会では、JALのトレーニングを受けた客室乗務員が参加者を指導しました。大阪でも、毎年模擬訓練を通じた体験会が行われ、安心して飛行機を利用できる環境づくりが進められています。次回は2026年春の開催を予定しています。
結びに
JALグループの多様性やインクルージョンに対する真摯な取り組みは、単なる企業活動に留まらず、社会全体にインクルーシブな文化の定着を促しています。今後の活動にも目が離せません。