茨城県境町が提案する新しい英語教育の形とは

茨城県境町では、英語教育に革新的な取り組みが進行しています。「英語移住しませんか？」というキャッチフレーズを掲げる境町は、全国的に注目されています。この町は、子どもが安心して育つ環境を整えることに力を入れながら、特に英語教育においても最前線を走っています。

目指すは「子育て支援日本一」

境町の橋本正裕町長は、「町を元気にし、次世代につなげるためには、子どもが育つ町であることが重要」と述べています。妊娠、出産、子育てが安心して行える環境を提供するために、数々の新しいサービスを展開しており、特に留意されているのが英語教育です。これにより、次世代を担う子どもたちに国際的な視野を持たせることを目指しています。

スーパーグローバルスクール(SGS)事業の実施

平成30年度から、境町は「スーパーグローバルスクール（SGS）事業」をスタートさせました。このプロジェクトの主な目的は、町立のすべての小中学校にフィリピン人英語講師を派遣し、日常的に英語に触れる環境を整えることです。こうすることで、子どもたちが9年間にわたり実用的な英語力を身に付けることができます。

充実した講師陣

現在、アチーブゴールは境町内の9つの保育園や小中学校に、24名のフィリピン人英語講師を派遣しています。この人数は全国平均の約4倍にあたり、各学校に十分な数の講師を配することで、子どもたちがより多く英語を話す機会を得ることができます。これにより、英語学習歴は長いものの実際には会話が苦手な多くの日本人にとっての悩みを解消することが期待されています。

英検受験料の無料化

さらに、境町では英語教育をさらなる高みへと導くため、英検の受験料補助制度も設けています。これにより、英検の受験料は完全に無料となり、町内のすべての小中学校が英検の会場として登録されました。この取り組みの結果、英検の受験率はなんと2倍以上に増加。令和元年度には、全ての小学校6年生と中学校3年生が英検を受験するまでに至りました。特に、中学3年生の英検3級保有率は全国平均の約2倍という目覚ましい成果を上げています。