就活開始前倒し、内々定獲得は後ろ倒しの傾向
株式会社ベネッセ i-キャリアが実施した「28卒学生インターンシップ・就活に関する実態調査」によると、今年の学生たちの就職活動の進め方にいくつかの大きな変化が見られます。特に注目すべきは、就活の開始時期が早まる一方で、内々定を得たい時期が遅れる傾向にあることです。これらの動向は、学生が自らのキャリア選択に対して、より慎重になる姿勢を反映しています。
調査の概要と背景
調査は、2026年6月22日から6月28日の間に行われ、対象は大学3年生と修士1年生の326人。興味深いのは、就活の開始時期が「大学2年次の冬」に集中しており、この回答は31.6%に達しています。これは昨年より5.6ポイントの増加となり、全体として早期化の傾向が見て取れます。
一方で、内々定を得たいと考えている時期については、例年に比べて後ろ倒しの傾向が見えています。「2026年12月(3年次12月)」までに内々定を得たいという学生は31.7%で、昨年から7.2ポイント減少。このことから、多くの学生が納得感を持って就職先を選びたいという気持ちが強まっていることが伺えます。
インターンシップ参加状況
調査対象の81.5%が6月時点で1社以上のインターンシップにエントリーしており、参加理由の多くは「本選考への優遇を受けるため」にありました。さらに、参加したいプログラムとして「はたらく現場を直接見ることができる会社見学」は48.2%を占め、学生のリアルな職場体験へのニーズが高まっていることがわかります。
将来のキャリア意識
大学1・2年生の段階で将来のキャリアを意識して行動した経験のある学生は47.2%で、これも昨年比で4.9ポイントの増加。学生たちは、早期からのキャリア形成を真剣に考えていることがデータからも明らかになりました。この傾向は、若手学生が今後のキャリア選択において、積極的に情報収集を行っている姿勢を示しています。
今後の展望
dodaキャンパスの編集長である川嶋由美子氏は、「企業は学生との接点を迅速に作るだけでなく、仕事内容や職場の雰囲気、キャリア形成の可能性について具体的に伝えることが求められています。学生が『この企業ではたらく自分』を具体的にイメージできる情報を提供することが重要です」と述べています。
この調査結果は、企業がリクルート戦略を見直すうえでの貴重な指針となるでしょう。内々定を早く取得することから、納得感を持ってキャリアを決定する方向に意識がshiftしているにもかかわらず、早期からのインターンシップ参加が進んでいることが今回の調査のポイントです。これにより、学生たちがより多様な選択肢の中から、自身に最適なキャリアを選ぶための情報収集を行う姿勢が感じられます。