リンパ浮腫を知る
2025-10-02 22:36:40

マンガで知るリンパ浮腫の実態と患者の声 - 出版記念イベントレポート

マンガで知るリンパ浮腫の実態と患者の声 - 出版記念イベントレポート



がん治療による後遺症として知られる「リンパ浮腫」。この疾患は、手術や放射線治療に伴い、リンパ管にダメージが生じて慢性的なむくみを引き起こすものです。実に国内では数十万人が苦しんでいると言われているにもかかわらず、社会全体での認知度は非常に低いのが実情です。私は今回、医療法人社団マイクロ会が主催した『マンガでわかるリンパ浮腫』の出版記念イベントに参加し、貴重な情報と患者さんのリアルな声を聴いてきました。

書籍について


このイベントでは、三井桂子さんが著した『マンガでわかるリンパ浮腫』の内容が紹介されました。Monの形式でリンパ浮腫の概念をわかりやすく解説するために意図されており、幅広い読者層に向けて設定されています。特に、患者さん自身が正しい情報にアクセスしやすくなるよう配慮された内容です。

特別講演に登壇した原千晶さん


このイベントの目玉の一つは、タレントの原千晶さんが特別講演に参加したことです。彼女は30代でがんを二度患った経験を持ち、その後リンパ浮腫を発症しました。自身の体験を基に、患者会とのつながりの重要性や、正しい情報を知ることの大切さを熱心に語ってくれました。原さんは「このマンガが多くの人に届き、リンパ浮腫の理解が深まってほしい」と願っているとのこと。

トークセッションでの患者の声


イベントでは、リンパ浮腫当事者とのトークセッションも行われ、実際に治療を受けた方々がステージに上がりました。「まさかリンパ浮腫になるとは思わなかった」とみなさん口を揃えます。医療機関との情報のギャップや、インターネットで情報を探さざるを得なかった背景が語られ、現在の医療現場が抱える病気に対する認知の課題が浮き彫りになりました。

リンパ浮腫は、患者自身がより良い生活を送るためには適切な情報が不可欠です。この取り組みは、ただの出版にとどまらず、社会全体に向けた啓発の一環であると言えるでしょう。

マンガ書籍の意義


著者の三井桂子さんは、なぜマンガという形式を選択したのかを力強く語りました。「リンパ浮腫は未だに広く知られていない病気。子供から大人まで手軽に理解できる本を作りたい」との思いが込められています。難解な医学書に頼らず、読者がすぐに理解しやすい形目指していることが、更なる普及の鍵となることでしょう。

専門家からの講演


さらに、東京歯科大学の佐久間恒医師が、リンパ浮腫の症状や治療法についての講演を行いました。マンガの役割として「情報が伝わりやすくなることが大事」と強調し、正しい知識の普及が急務であることを指摘しました。医療の現場においても、特にがんドラの数が多いことから情報の共有が大切であることを再認識しました。

新製品の紹介と感動の体験


今回のイベントでは、リンパ浮腫専用シューズ「シンデレラスリム」の初披露も行われました。このシューズは、患者さんが履くことができる唯一の靴として注目されています。「これまで悩み続けてきた靴がやっと見つかった」と涙ながらに喜ぶ方もおり、参加者全員が感動を共有しました。この瞬間はまさにこのイベントの心の中心でした。

閉会の言葉


最後に、主催者である永尾光一医師がリンパ浮腫の認知拡大の重要性を強調し、「このマンガが多くの人々にリーチし、より多くの患者が早期に適切な治療を受けられることを期待しています」と希望を表明しました。

このように、リンパ浮腫をより知るための有意義なイベントであったことを実感しました。今後もこうした取り組みが広がり、さらなる認知度の向上が期待されます。リンパ浮腫についてもっと知りたい方は、是非『マンガでわかるリンパ浮腫』を手に取って、その世界を体験してみてください。


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