日中友好基金が翻訳出版事業を再開!新たな文化交流の時代へ
2025年6月19日、笹川平和財団の笹川日中友好基金が再び翻訳出版事業を始めることを発表しました。この発表は、中国・北京で開催された「第31回北京国際ブックフェア」において行われました。この事業は、南京大学出版社が主催する「中日文化及び学術相互翻訳フォーラム」で公式に発表され、出席した多くの出版社の代表者たちが今後の展望や期待について語りました。
翻訳出版事業はかつての第1期(2009年~2019年)では、共同で刊行した《現代日本紹介図書シリーズ》を通じて117冊の日本書籍が中国語に翻訳され、学術交流の促進に寄与しました。特に、翻訳された書籍は中国国内の図書館や研究機関へ寄贈され、多くの人々が日本の文化や学術に触れる機会となりました。
新たな出版物と多角的な取り組み
今回の再開において第一弾として出版されたのは、五百旗頭真著『大災害の時代-三大震災から考える』の中国語版です。この書籍は、自然災害に対する日本の体験を共有し、中国の読者にも重要な教訓を提供する内容となっています。また、続いて鈴木哲也氏と高瀬桃子氏共著の『学術書を書く』も出版される予定です。
さらに第2期では、日本の書籍の翻訳だけでなく、中国の作品の翻訳も行うことで、両国の社会への理解を深める試みが進められます。これにより、より多くの人々が日中の文化や学術に触れる機会が提供され、知的な交流が促進されることでしょう。
笹川日中友好基金の代表者たちは、これらの活動を通じて人々が異なる文化や考え方に対する理解を深め、学び合う場を提供することを目指しています。今回の出版事業再開は、文化交流や研究交流の礎となると同時に、日中間の友好関係をさらに強化する重要なステップとなります。
この事業に興味がある方は、笹川平和財団の公式ページで詳細情報をチェックしてください。
日中図書翻訳出版交流事業の再開(笹川平和財団HP)
代表者たちのコメント
フォーラムでは、各出版社の代表者が翻訳の意義や今後の展望について意見を交わしました。彼らは、文化の架け橋となる出版物を通じて、より多くの人々が日中の友好を深めることを期待していると述べました。相互理解を促進する翻訳出版が、文化の成熟に貢献することを強調しています。
これからの翻訳出版事業の動向から目が離せません。日本と中国の文学、文化、学術のさらなる交流に期待が高まります。