佐内正史の名作が復刊!写真集『生きている』の新たな展開
2026年9月中旬、写真家佐内正史の記念碑的な写真集『生きている』が復刊されます。この作品は1997年に初めて世に出され、瞬く間に写真史にその名を刻みました。今回は、その内容や出版に至る経緯について深掘りしていきます。
『生きている』とは
佐内正史による初の写真集『生きている』は、決定的瞬間を捉えるのでも、私的な記録でもなく、まったく新しい感覚で捉えた写真群でした。この本が世に出るやいなや、大きな反響を呼び起こし、彼の才能を多くの人々に印象づけました。写真界に新たな潮流を生み出したこの作品は、その後も多くの写真家に影響を与え続けました。
復刊の背景
しかしながら、オリジナル版の製本に使用されていた用紙が廃盤となったため、2007年の重版を最後に『生きている』は入手困難な状況にありました。それから時が経ち、青幻舎が創立30周年を迎える2025年に、「復刊しよう」というプロジェクトが発表されます。読者から多くの声が寄せられた結果、ついに復刊が決定しました。
新たなページが加わる
復刊プロジェクトでは、デザインを担当した町口覚氏の監修のもと、オリジナルの用紙に代わる新たな素材の選定が行われました。印刷方法も、当時と同様にこだわり、製版フィルムを使った生産体制が取られています。そして、装丁は表紙のイメージが一新され、見た目にも新しさを感じさせる作品に仕上がっています。これにより、『生きている』は29年の時を経て、新たな形で誕生することになります。
佐内正史のメッセージ
今回の復刊に際して、佐内正史自身もコメントを寄せています。「写真は生きている」、彼の思いが表れた言葉です。印刷立ち会いの際には、作品が完成に近づくにつれ、彼が感じる「生きている」感がまさに具現化していくのを実感したとのこと。彼の表現を通して、写真とは何か、生命とは何かを再考させられます。
幅広い影響
『生きている』は、単なる写真集ではなく、写真の本質を問い続ける作品です。その新しい宿命を背負った復刊版を手にした時、私たちは彼の視点を通して、また新たな体験を得ることでしょう。今回の復刊により、佐内正史の独自の視点が再び多くの人々に届くことを期待しています。
書誌情報
- - 書名: 復刊 生きている
- - 著者: 佐内正史
- - 発行日: 2026年9月中旬
- - 判型: 315×280mm
- - 総頁数: 64頁
- - 定価: 5,280円 (本体4,800円)
- - ISBN: 978-4-86831-064-8
特に写真愛好家やアートに興味のある方には、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。会話が弾むきっかけや、思索を深める道具としても大変魅力的な出版物となることでしょう。