AI要件管理ツール『ReqManager』の登場
株式会社テクトムが新たに提供するAIツール『ReqManager』が、2025年8月11日にアーリーアクセスを開始します。この革新的なサービスは、建設・設計業務における要件管理をサポートし、業務の効率化を促進します。また、8月20日からはフリートライアルも実施されるため、関心のある方はぜひ体験してみてください。
課題解決のためのAI技術
近年、建設業界ではプロジェクトが大規模化し、様々な要件が複雑化しています。そのため、要求の管理が属人化しがちで、ミスやトラブルを招く要因になっています。テクトムはこれらの課題を解決するため、『ReqManager』を開発しました。このツールは、設計要件を一元的に収集・整理し、また履歴管理を行うことで、業務の品質向上を図ります。
多様なドキュメントから要件を自動抽出
『ReqManager』では、建築関連法令や社内ガイドライン、クライアントからの要件書など、数多くのドキュメントから要件情報をAIが自動的に抽出し、蓄積します。これにより、設計初期段階から竣工に至るまでの情報が一貫して管理され、瞬時にアクセス可能となります。さらに過去の社内知見も組み込むことができ、成功事例の再利用や失敗事例の防止にも貢献します。
リアルタイムでの情報更新
このツールは、関係者間でのリアルタイムな情報共有を可能にし、合意形成をスムーズに進めます。これにより、プロジェクトの遅れや手戻りを防ぎ、業務の効率性を高めます。『ReqManager』は、中長期にわたる案件や複数プロジェクトの同時進行においても、要件情報を一貫して管理します。
機能の紹介
主な機能には次のようなものがあります。
- - 要件の抽出・管理・テンプレート化による業務効率の改善
- - 異なる要件の矛盾点を一覧化し、手戻りの防止
- - 最新の設計要件を自動で追跡し、関係者と即時共有
これらの機能は、設計業務の各ステージで効率的に要件を管理できるように設計されています。
フリートライアルの実施
アーリーアクセスが始まる『ReqManager』は、一部のゼネコンや設計事務所からのフィードバックをもとに改良を重ねてきました。8月20日からは、誰でも参加できるフリートライアルが開始され、設計業務に課題を抱える企業には格好のチャンスとなります。興味がある方は公式ウェブサイトからお申し込みください。
機能追加のロードマップ
テクトムは、今後3段階に分けて新機能を追加していく予定です。
- - 第1段階(2025年9月):建築関連法令をAIが調査・要約する「法規・条例Deep Research」機能の追加
- - 第2段階(2025年10月以降):議事録やメールから要件の変化を自動抽出し、整理する機能の導入
- - 第3段階(年内〜2026年初頭):KnowledgeBuilderと連携し、過去の指摘事項や不具合報告書を自動提示する機能を追加
また、将来的にはBIMとの自動連携機能も検討されています。これにより、設計変更の影響を的確に把握できるようになるでしょう。
まとめ
株式会社テクトムは、今後もAIを活用した建設業界の進化を進めていく方針です。『ReqManager』を通じて、作業の標準化と業務の高度化を目指しており、建設業界に新たな価値を提供することを期待しています。今後の展開に目が離せません。