リモートワークの現状と40代のデメリット
近年、リモートワークは多くの人にとって新たな働き方として定着しています。特に、株式会社LASSICが運営する「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」によると、
2025年の調査結果が発表され、全国の20歳から65歳の男女1,004名を対象に、「リモートワークのメリットとデメリット」に関する意識調査が行われました。リモートワークの普及が進む中で、多くの人々がどのような変化を感じているのか、また特に40代に対する影響について深掘りしていきます。
リモートワークの魅力とその変化
調査によれば、リモートワークによる最大のメリットは「通勤がない」という点で、これは2024年から2025年の間で68.9%から60.8%へとわずかに減少したものの依然としてトップです。
さらに、「プライベート時間が充実した」という声もあり、この割合は44.8%から41.8%へと微減しました。これに加えて「睡眠時間が増えた」という統計も31.5%から28.5%に落ち着いています。リモートワークが多忙な生活の中で、愚直なストレスを和らげる要素として今でも大きな役割を果たしていることが伺えますが、初期のリモートワークブームに比べ、これらのメリットが徐々に「当たり前」となってきているようです。
通勤から得られる余裕
リモートワークの大きな利点は、多くの人々が通勤から解放されたことで、家事や育児、趣味などに時間を充てられるようになった点です。リモートワークの普及が進むことで、通勤にかかる時間の無駄を削減し、生活のクオリティを向上させることに成功しています。
40代のリモートワークのデメリット
それに対して、リモートワークがもたらしたデメリットについても考察します。アンケートの結果、最も高かったのは「仕事とプライベートの区別ができない」という点で、この割合は39.1%から43.1%と4ポイント上昇しました。特に40代のワーキングパーソンは、この点に対する意識が高いようです。また、「運動不足になる」という声も増加し、リモート期間が長くなるに連れて「長時間労働になりがち」という項目も上昇したことが記録されています。
40代特有の疲労感
特に40代の世代がリモートワークのデメリットを強く感じていることがデータから見えてきました。「上司や同僚とのコミュニケーションが取りづらくなった」という声が44%と非常に高く、これは他の世代の32%と比べて顕著な差があります。管理職としての役割を果たす中で、チームや部下との密なコミュニケーションが求められるため、リモート環境下では特にストレスの原因となっています。仕事と家庭の両方で気を抜けない状況が続く中、この世代ではいわゆる「リモート疲れ」とも言える現象が進行しているようです。
今後のワーク・ライフ・バランス
全体的に見ると、リモートワークは依然として多くのメリットを提供し続けていますが、デメリットの克服が求められています。特に40代の方々には、労働環境を改善するための新たな取り組みが必要です。企業側には、評価制度やコミュニケーション体制の見直しが求められると同時に、働く側にも自律的な働き方と健康管理の重要性が再認識されています。今後の「ワーク・ライフ・バランス」は、リモートワークのメリットを最大限に生かしつつ、デメリットへの対応をいかに行うかが鍵を握るでしょう。これからも、この新たな働き方に対する意識調査が続けられていきます。