対馬の海岸に漂着した漁具やプラスチックごみの回収に向けた取り組み
長崎県に位置する美しい島、対馬。この地域には国内外から流れ着く漁具やプラスチックごみが多数漂着し、海岸環境が深刻な状況にあります。この問題を解決すべく、特定非営利活動法人OWS(オーダブリュエス)が大規模なごみ回収プロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディングを通じて資金を募っています。
「陸路のない海岸」の厳しい現実
対馬の海岸の多くは入り組んだ地形のため、地上からはアクセスすることができず、船でしか入れません。そのため、漂着したごみは長年にわたり放置され、特に漁具の影響で環境が悪化しています。最近の調査では、マイクロプラスチックにまで分解されたごみが堆積していることが明らかになっており、今こそ行動が必要とされています。
クラウドファンディングによる再生の道
OWSは、10月3日よりクラウドファンディングを開始し、11月10日までの期間中に目標金額1,500,000円を設定しています。現在、106名からの支援が寄せられ、達成率は74%にまで到達しており、残りの期間でさらに多くの支援を呼びかけています。海岸での大規模回収を実現するためには、多くの人々の協力が必要です。
サンゴ礁保全活動と海の現状
OWSは2008年から「サンゴ調査プロジェクト」を行い、対馬の“世界最北のサンゴ礁”の状況をモニタリングしています。そこで確認されたのは、廃棄された漁網やロープ類がサンゴにダメージを与えている現実です。この状況を改善するために、OWSは2018年以降、43袋以上のごみを回収していますが、まだ道半ばです。
ゴーストフィッシングの危険
漁網やロープが海に放置されることで、これらが再び海へ流出し、「ゴーストフィッシング」と呼ばれる漁業問題を引き起こしています。これは、放置された漁具が意図せず海洋生物を捕獲してしまう現象で、環境への影響が懸念されています。今、回収を行わなければ、再び海洋環境が脅かされてしまいます。
持続可能なモデルの構築へ
OWSは、地域の漁協やダイバーチームと連携し、持続可能なごみ回収モデルを構築するための活動を続けています。今後は、この取り組みを他の地域にも広げ、全国的な海洋ごみ問題の解決に寄与していきたい考えです。個人・法人からの支援も受け付けており、企業のCSR活動の一環として参加することも可能です。
参加方法と詳細
プロジェクトへの支援は、クラウドファンディングサイト「Readyfor」で可能です。特典として活動報告や年4回の会報、リターンの一環としてお名前の掲載も行っています。興味を持たれた方は、ぜひ参加をご検討ください。
支援ページはこちらです:
Readyforプロジェクトページ
私たちの未来のために、対馬の貴重な海岸を守るこの活動に、あなたも参加してみませんか。