エンジニアの働き方不安に関する調査結果
近年、リモート型勤務が広がる中、エンジニアたちの働き方に対する不安が増しています。特に、フルリモートからの出社義務化は、多くのエンジニアにとって大きな課題となっています。今回は、株式会社インディバースが実施した調査結果を基に、エンジニアの働き方に関する現状を探ります。
調査概要
この調査は、2025年に向けたエンジニアの働き方に関する意識を把握するために行われました。調査期間は2025年6月3日から6月4日まで、調査人数は1,003名に及び、主にエンジニア職に従事している回答者を対象としています。詳細な調査結果は
こちらからご覧いただけます。
フル出社勤務の悩み
調査の結果、エンジニアの約55%が「ハイブリッド型勤務」を実施しており、次いで「フルリモート勤務」が約30%、「フル出社勤務」は14%に留まることが明らかになりました。しかし、フル出社勤務を選択しているエンジニアの中には、3割以上が「現在の働き方に不満」を抱いているとの結果が出ています。このことから、フル出社がエンジニアにとっての主流ではなくなりつつあることが分かります。
リモート勤務の高い満足度
一方で、フルリモート勤務のエンジニアの満足度は9割を超え、その内半数以上が「とても満足」と回答しています。ハイブリッド型勤務の満足度も高いものの、「とても満足」との回答はフルリモート勤務の半分以下に留まる結果となりました。これは、リモートでの柔軟な働き方がエンジニアにとって非常に有益であることを示唆しています。
出社義務化の影響
調査の中で、約7割のエンジニアが「フルリモート勤務から出社が義務化された」経験があると答えています。そして、そのほとんどが「出社をしたくはないが、仕方なく感じた」と述べており、出社義務化に対する抵抗感が強いことが伺えます。この様子を見ると、出社が義務されることによって、エンジニアは自らの働き方が制約されていると感じているようです。
さらに、「出社に抵抗を感じる理由」として、最も多いのは「通勤が負担になる」(46.7%)、次いで「リモート勤務の方が生産性が高い」(45.0%)、「ワークライフバランスが悪化する」(35.2%)という結果になっております。これまでのリモート勤務で得た自由な働き方が、出社という形で制約されることで、多くのエンジニアが困惑しています。
柔軟な働き方への期待
エンジニアたちが出社を受け入れるための条件としては、「出社日が柔軟に選べる」という意見が49%に達しました。また、短期間の出社やフレックスタイム制度といった柔軟な勤務形態への要望も高まっています。このようにして、働く場所や時間を選ぶ自由が、エンジニアのワークライフバランスや生産性の向上に直結すると考えられます。
これからのエンジニアの働き方
出社義務が強まった場合、エンジニアたちは雇用形態の見直しや職場の移行を検討する意向があることも調査で明らかになりました。33.1%が「雇用形態を見直す」としました。この結果は、エンジニアがリモート勤務を重視し、自由な働き方に強い志向を持つことを示しています。
結論
調査結果から、エンジニアの働き方を見直す必要性が見えてきました。フルリモート勤務の導入が支持される一方で、出社義務についての反発も根強く存在しています。企業側は、柔軟な働き方を模索し、エンジニアたちが安心して働ける環境を整備することが不可欠です。自社の働き方改革が人材の確保に直結することを忘れてはいけません。