特許庁が新たな知財専門家派遣プログラムを開始
特許庁は2025年5月16日より、特にスタートアップを対象とした「ベンチャーキャピタルへの知財専門家派遣プログラム」(VC-IPAS)の公募を行います。このプログラムは、スタートアップの支援に特化するベンチャーキャピタル(VC)に、弁理士や弁護士などの知的財産(知財)専門家を派遣し、投資前後におけるスタートアップの事業戦略に関係する知財戦略を構築・実行する支援を目的としています。これにより、スタートアップの成長を加速することが期待されています。
プログラムの概要
VC-IPASはスタートアップの知的財産保護と活用の重要性が増している現代において、VCが知財専門家と連携しながら判断を行い、スタートアップのリスクを低減し、成長を促進するものです。このプログラムを通じて、VC自身の知財リテラシーや知財活用能力が向上することも見込まれています。
特に、知財支援に課題を持つVCや、組織内で知財支援を体系化したいと考えるVCに向けて、知識の蓄積を促し、自立した知財業務の実施を目指します。特許庁では、今年度は約6ヶ月間に120時間程度の派遣時間を持つ「半年コース」を基本とし、さらに短期間で試験的に行える「短期コース」も設定しています。
公募の詳細
応募は、2025年5月16日から2025年6月16日まで受け付けており、各年度での採択社数は15社となっています。派遣期間は2025年8月後半から2026年3月6日までとなっており、応募者は必要事項を記入した上で、特定のメールアドレスに申請する必要があります。詳細は特許庁の公式サイトをご覧ください。
特許庁HP
特許庁の公式サイト
勉強会と公募説明会
プログラムに興味があるVCやキャピタリストを対象に、公募説明会と2回の勉強会も開催します。勉強会では知財基礎知識の理解とVC-IPASの具体的な活用方法を理解することが目的です。ただし、参加は応募の必須条件ではありません。
第1回勉強会
日程: 2025年5月23日(金)10:00-12:00
形式: ハイブリッド(Zoom)
会場: ビジョンセンター虎ノ門
申込期限: 2025年5月22日(木)17:00まで
プログラム内容
1. 特許庁からの挨拶(5分)
2. プログラムの説明(15分)
3. 知財基礎講座(30分)
4. パネルディスカッション(25分)
5. 質疑応答(10分)
6. 応募説明(15分)
7. 注意事項説明(5分)
8. 質疑応答(10分)
9. 第2回勉強会紹介(5分)
第2回勉強会
日程: 2025年6月9日(月)13:00-15:15
形式: オンライン(Zoom)
申込期限: 2025年6月6日(金)17:00まで
詳細はプログラムのURLからご確認ください。参加することで、VCが知財に関する基礎から応用までを学べる貴重な機会になります。
このプログラムを通じて、スタートアップの知財戦略の強化とベンチャーキャピタルの成長が期待されることから、関心がある方はぜひご応募を検討してみてください。特許庁の取り組みが、未来のビジネスを支える一助となることを願っています。