発達障害のある都立高校生を支援する新しい就労プログラムの導入

新しい就労支援プログラムの導入

東京都港区を拠点とする株式会社綜合キャリアトラストが、発達障害などの特性を持つ都立高校生を支えるために新たに導入する「働くチャレンジプログラム」が、2025年5月から実施されます。このプログラムは、政府の教育政策に基づき、発達障害を持つ学生に対する具体的な就労支援を目指しています。

プログラムの目的と概要

本プログラムの中心的な目的は、高校生が自身の強みや課題を認識し、将来的な社会参加を実現するためのスキルを身につけることです。具体的な活動として、アセスメント、事前学習、インターンシップ、事後学習、学校へのフィードバックが行われます。これらの活動を通じて、生徒は必要なソフトスキルやコミュニケーション能力を養い、実社会での働き方を学びます。

プログラムのステップ

1. アセスメント: 生徒それぞれの特性を理解し、個別のプランを策定します。

2. 事前学習: 目標を定め、必要なスキルを習得するための事前学習を行います。

3. インターンシップ: 興味ある分野の企業での実践的な体験を提供します。

4. 事後学習: インターンシップを振り返り、不足しているスキルの指導を行います。

5. 学校へのフィードバック: 成果や課題を学校に報告し、さらなる支援を提案します。

また、卒業後の就業を望む生徒に対しては、適した職場の情報提供や就労支援も行われます。

VR技術の導入

今年度の注目すべき試みとして、大塚製薬が提供するVR（仮想現実）技術を活用したソーシャルスキルトレーニングプログラム「FACEDUO（フェイスデュオ）」が導入されます。このプログラムは、さまざまなコミュニケーションの場面を仮想的に体験し、実際の職場での状況に対する理解を深めることを目的としています。

例えば、「上司に質問をする」といったシチュエーションを複数角度から体験することで、生徒は自分がコミュニケーションでストレスを感じやすい場面を認識し、その解決策を考えることができます。このような体験は、現実に近い臨場感を持ち、学んだスキルを実際に活かしやすくなることが期待されています。