アクプランタとウィルバー・エリス社の提携
このたび、アクプランタ株式会社は、米国の大手農業資材卸売業者、ウィルバー・エリス社との代理販売契約を結びました。この契約により、同社が開発した農業資材「スキーポン」をカリフォルニア州の農家に紹介し、特にトマト栽培市場での浸透を目指すとのことです。
スキーポンの特徴
「スキーポン」は、酢酸の作用を利用することで、植物の高温や乾燥に対する耐性を向上させる資材です。この特性により、農作物の収量や品質の維持、さらには節水にも寄与することが期待されています。
今後の展望
アクプランタは、ウィルバー・エリス社との提携を契機に、スキーポンの実証実験に参加する農家の増加を目指しています。また、現地の気候や農法に合わせた活用法の開発を進めることで、様々な作物への適用も視野に入れているとのことです。この取り組みは、ただのビジネス契約以上の意味があると同社は位置づけています。
アクプランタの背景
アクプランタ株式会社は、2018年の設立以来、持続可能な農業を目指した先進的な資材の研究開発を行ってきました。創業者の金鍾明が、理化学研究所時代に発表した理論に基づいて、「スキーポン」が生まれ、既に国内外で多数の実証実験に取り組んでいます。この活動は、気候変動や減農薬の流れを背景にしており、現在では14カ国以上で展開されています。
ウィルバー・エリス社の実力
ウィルバー・エリス社は、1921年に設立された歴史ある企業で、農業製品と動物栄養素のマーケティング、流通、製造において業界のリーダーです。直近の年間売上高は35億ドルを超え、140以上の小売拠点を持つウィルバー・エリスアグリカルチャー部門は、年間売上高25億ドルに達しています。
両社の将来への期待
この提携は、アクプランタが目指す持続可能な農業の実現に向けた重要な一歩といえるでしょう。今後、スキーポンがカリフォルニアの農家にどれほどの影響を及ぼすのか、そしてさまざまな作物においての効果が実証されることに期待が寄せられています。現地の農業界でどのように受け入れられていくのか、またその結果として私たちの食卓にも良い影響が及ぶのか、注目です。